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動画やARを活用した〝リモート修行〟で学ぶ寿司職人スクール「日本寿司リーディングアカデミー」が開校

2023.03.28

「鮨 佐がわ」の大将が語る「仮想個別指導メソッド」の魅力

「仮想個別指導メソッド」で講師を務める「鮨 佐がわ」の佐川雅温さんは、15歳で寿司の世界に入り、2020年に37歳の若さで「鮨 佐がわ」の大将となる。自身でも初の体験となる動画での指導について佐川さんはこう話す。

「修行中は経験してよかったと思えないこともあったので、メソッドはそうした部分をうまく省いて、短期間で技術を覚えることができる内容になっていると思います。しかし重要なのはそのあと。短期間で技術的なことは覚えても経験を積み重ねないと難しいことも多くあります。私が教えたことは一部でしかないので、技術はひとつでないことを知ってもらい、店で修業するときにもっと深く知りたいと思ってもらえるきっかけになればいいと思っています。

私もそうでしたが寿司職人になるには複数の店で修行することも多いですが、メソッドではそれが一度に経験でき、私以外にも様々な職人の方々の技を見ることができます。また、包丁やマグロの目利きなど、本来は自分自身で掘り下げていかなくてはいけない部分も教えてくれるので、うらやましいと感じるほどの内容になっています。

実際の仕事は仕込みが8割、握りが2割。メソッドでは魚の選び方も教えています。欲しいものは自分から伝えていかないと良い素材は仕込めません。欲しいものを相手がわかってくれるようになると、良いものが入ったときに取り置きしてくれるなど、魚屋さんと関係性を構築するのも大切な仕事のひとつです。

従業員同士でも相手の気持ちがわかるようになるとお客様がどういう方か理解するのが早くなります。お店の中ではそうした部分も含めて教えているので、ある程度含みを残して、自分から理解してもらうようにしていますが、動画ではそうした部分は伝えられないので、いつもより丁寧に説明するように心がけました。

寿司職人は起用、不器用ではなく、イメージしながら作っていくことが大切。イメージを現実化させるために何をやらなくてはいけないかと気づけば早く上達します。

寿司職人に性別に関係ありません。ただ、女性は結婚や出産、体調による味覚の変動が男性よりも大きい、圧倒的な男性社会ということもあり、続けていくためのリスクが男性よりも大きいかもしれません。しかし、女性の寿司職人、板前も実際に増えてきており、子育てしながら働ける、お店の理解が得られるなど、環境が整えられれば職人を続けることはできるので、今後は変わっていくのではないでしょうか」

【AJの読み】2か月で握りまでできるレベルに!?大将VS見習いの「握り比べ」

「仮想個別指導メソッド」の動画で、生徒役で出演している後藤理央さん(26歳)は、2か月前から本格的に寿司を握る修業を始めたばかり。製菓学校を卒業してパティシエになり、その後バーテンダーに転身、イタリアンを経て寿司職人の道に入った。

お客さんの前で握るまでは7~8年かかると言われるが、今回は大将の佐川さんとの「握り比べ」のため、初めて人前で握りを披露することになった。

「子どもの頃、近所に持ち帰り専用の寿司店があり、家で寿司を食べると幸せな気分になれたことから、飲食業は人を笑顔にさせる幸せな仕事だとこの道に入りました。菓子、酒、イタリアンと経験しましたが、日本の食を目指したいと寿司職人を目指すことに決めました。

バーテンダーのときは技術を教えるというより、とにかく(シェーカーを)振ってみろという感じでしたが、佐川さんは第三者の目線を大事にした、もっとやりやすい、もっと早くできる方法や考え方を教えてくれます。

海外で働くことには興味があります。稼げるというのも魅力ですが、日本から出ることはチャレンジでもあるので、どこまでできるか試したいという気持ちがあります」(後藤さん)

寿司種はマグロ、アジ、クエ、イカ、ホタテの5種類。マグロは手を加えることがないごまかしのきかない魚で比較しやすいことから最初に出された。切り方、酢飯としょうゆの量、わさびとのバランスが重要になり、握りも上から抑えるより横で締めるという感じでまとまり方でも違いが出ることから、技術の差が如実に現れる。

上記画像は左が佐川さん、右が後藤さんの握り(以下同)。筆者は、寿司は手で食べるタイプだが、試しに箸を使ったところ、後藤さんの方は酢飯が大きく箸で取るとご飯が崩れてしまった。わさびの風味もあまり感じられない。佐川さんの方は寿司種と酢飯の一体感があり、素材の味がダイレクトに伝わり、わさびの味がアクセントのようにさりげなく感じる。

アジは魚自体の水分量が多く、生臭さが出やすい魚なので、おろしてから塩と酢を使って下ごしらえをする必要があるとのこと。切り方からして違っているが、2か月とはいえ、後藤さんの握りも見た目もきれいでおいしかった。クエに関しても大きな差を感じなかった。後藤さん、かなり健闘しているのでは。

イカは後藤さんもきれいに仕上がっているが、佐川さんがどの握りも同じ状態なのに対し、後藤さんは隣席の握りとは少し違う形になっていて個体差あり?

ホタテはイカと同様にわさびの味が出やすいネタで、わさびの量が味に左右するとのこと。貝類は脂分がないのでわさびの量を間違えると、鼻にツーンとくるほど効いてしまうのだとか。後藤さんはわさびを意識しすぎたのか、ホタテもイカもあまりわさびの風味を感じなかった。佐川さんの方は寿司種本来の味を十分に感じさせたあとに、わさびの風味が余韻のようにフィニッシュにやって来る。これぞ大将の為せる技なのかも。

ごちそうさまでした!

文/阿部純子

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