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インプットよりアウトプットが先!デキる社員が実践している〝制限時間付き〟の情報収集術

2023.03.27

インプットするならアウトプットが大前提

 情報収集や読書といったインプットを実践するだけでは、自分の身の回りに変化は起きません。インプットして学び、自分の行動に生かしていくことが本来目指すべき目的です。インプットはあくまで手段であり、インプットしたものをどうアウトプットするのかを決めておかないと、情報がたまっていくだけです。インプットはアウトプットがあることを前提に、取り組まないといけません。

 例えば、本を読んで終わりにするのではなく「直面している仕事の問題にちょっと生かしてみよう」「プロジェクトメンバーとの対応に苦労しているから本で学んだことを1回トライしてみよう」といった具体的な行動につなげられるように、アウトプットを目的にしなければならないのです。

 仕事のできる社員は、しばしば先にアウトプットしてからインプットします。例えば、70%程度という完璧ではない状態のまま、チームミーティングなどで発表=アウトプットし、メンバーからの質問などによって「明確にしたい事柄」が出てきたら、そのことに関するインプットを行なうのです。

重要〝そうな〟資料は集めても無駄になる

 できる社員が「アウトプットありきのインプット」「アウトプットが先でインプットが後」という考え方に基づいて行動できるのは、自分を安心させるために情報収集するのは無駄だと考えているからです。実は「重要〝そうな〟資料」の、約8割は使われません。ある2社のクライアント企業がオフィスを移転する際に「重要な資料」と「重要〝そうな〟資料」を意図的に分類して移転先に持っていったところ、移転後2年以内に「重要〝そうな〟資料」で使われたのは17%でした。83%は書庫に保管されたままで、その存在を知る社員もわずかでした。

 一方「重要な資料」と分類されたものは90%以上活用されていました。できる社員は「重要〝そうな〟情報」は決して集めません。重要かどうかを判断するために、まずはリーダーや同僚に「伺い」を立てて、「重要な資料」「重要な情報」だけをストックしていました。

情報検索で〝ググる〟時は必ず制限時間を設けること

 ビジネスパーソンの多くは、Google検索を使っていると思います。国立国会図書館に足を運んで調べるよりも、Googleで学説論文を調べるほうが圧倒的に早いです。

 そういう意味では調べに出かける移動時間や物理的な資料を探す手間を最小化するのに〝ググる〟ことは効率的といえるでしょう。ただし〝ググる〟時には検索時間を絞ることをおすすめします。

「仕事は完成するまでに利用可能な時間を使い果たすように拡大していく」という〝パーキンソンの法則〟があります。これはイギリスの歴史・政治学者パーキンソンが主張した行動習慣のこと。同法則名は、パーキンソンの名前から付けられました。

〝締め切り効果〟が仕事の成果にもつながる

 必要以上に検索に時間をかけたり、作業を先延ばしにしていたら、締め切りギリギリであることに気づいた経験はないでしょうか? それは、自分が自由に使える時間があるからです。制限がなく、コントロールできる時間があると、終業時間や寝る時間に至るまで、作業をダラダラと続けてしまいます。

 検索作業の制限時間を設けることにより、それまでに終えようとする「締め切り効果」が働き、必要以上に検索することを防ぐことができます。

 例えばGoogle検索は「10分だけ」にします。その結果をもとに資料を作成し、確認のために最後の5分だけ、もう一度Google検索する……といった具合です。制限時間を設けることで締め切り効果が働いて「集中して作業を完了しよう」という意識も高まるはずです。

 企業で行なったワークショップでは、検索時間の制限を設けたチームと、制限のないチームを分けて、同じ難度の問題をほぼ同じスキルの人たちが挑戦したところ、制限のあるチームのほうが30%以上も早く答えを導き出せました。

 制限時間を設ければ、検索作業の効果と効率が上がります。何のために検索しているのか? その検索結果をどうやって活用するのか? 明確な目的を持って検索作業を行なうようにしましょう。

2019年の労働基準法の改正により、残業の上限時間が規定されました。昔と違って「限られた時間で成果を出す」というルールに変わったのです。時間を無視して仕事をすることはできません。100%の自信を持つまで情報を集めようとすることは、ただの自己満足でしかなく、それが成果に直結することはないと、各社のできる社員は発言していました。

越川慎司/クロスリバー社長。複業・週休3日を実践しながら約800社にオンライン講座を提供。自著21冊。『最速で結果を出す資料の作り方』(DIMEデジタル新書)が好評発売中。

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