ガクチカを書くときのポイントは?
ガクチカを書くときに、特に意識したいポイントがあります。他者が聞いたときに、分かりにくいと感じる部分がないようにすることが大事です。どんな点を意識するとよいのか見ていきましょう。
成果・結果は数値を使って具体的に
ガクチカで成果・結果を伝えるときは、漠然と「前回よりはうまくいきました」とするより、「前回に比べて300ポイント増加しました」というように数値で伝えた方が、より具体的にイメージしてもらえます。
例えば、「これまでは試験で40点しか取れなかったのに、勉強を続けた結果90点を取れるようになった」と聞いたら、勉強時間を増やす努力をしたと感じる人は多いでしょう。
情報が数値化されていると、過程がより分かりやすくなるのです。数字で表せるものがあれば、積極的に伝えて話に説得力を持たせましょう。
仕事につなげられる内容にする
ガクチカは、仕事につなげられる内容にすることがポイントです。企業側からしてみると、ガクチカが好感を持てる内容だったとしても、働きぶりが想像できない状態ではうまく評価できません。
企業がどのような人物を求めているのか、分からない状態で書き進めてしまうと、自社とマッチしない人材だと判断される可能性が高まります。
もし、チャレンジ精神を何よりも重要視している社風の企業に、慎重さが美点だと感じられる内容を伝えると、企業は「この人のよい部分を生かしてあげられない」と考えるはずです。
話を脚色してまで企業に合わせる必要はありませんが、企業が求めている人材像は意識しつつ、大きなミスマッチがないように注意して書きましょう。
ガクチカを考える・書く上での注意点
ガクチカを作成する際に考え方・書き方を間違うと、評価されないだけでなく、印象が悪くなる恐れがあります。印象を悪くしないために、注意したい点を見ていきましょう。
前提としてうそはNG
よいガクチカが思い浮かばないからといって、うそを書くのはやめましょう。説明をしているうちに、つじつまが合わなくなったり、就職後に実は経験がないことがばれてしまったりするかもしれません。
企業側はガクチカを読んで疑問に感じた点や、もっと掘り下げたいと思った点を面接で質問してくるので、うまく答えられなければ不信感を持たれるでしょう。
不誠実な人に、仕事を任せたいと思う人はいません。安易にうそをつく人を採用することは、企業に損害を与える原因にもなり得ます。
採用担当者は、たくさんの転職希望者を面接し評価してきた経験から、応募者が真実を伝えているかどうかを見抜く力を持っています。自分をよく見せようとして、うそを盛り込まないようにしましょう。
専門的な言葉は使わない
ガクチカを伝える際は、専門用語をできるだけ使用せず、誰にとっても分かりやすい言葉で書くことが大事です。
例えば、学業・研究に没頭していた経験を伝えようとするとき、その分野を専攻している人にしか理解できない言葉を使ってしまうケースがあります。
採用担当者は、特定の人にしか分からない用語を使われると話を理解できず、応募者に対して説明力に欠ける印象を持つかもしれません。コミュニケーションの面で不安がある人、という評価をされる原因にもなります。
企業が属する業界に関連した用語であれば、専門用語であっても理解してもらえますが、そうでない場合は補足を入れたり、分かりやすい表現に言い換えたりしましょう。
ガクチカが本当にない場合はどうする?
ガクチカとして挙げられるエピソードが何もないと、焦ってしまいますが、見つけ方を知っていれば対処できます。ガクチカを見つける方法をチェックしましょう。
学生時代を可視化してみる
ガクチカが何も思い浮かばない人は、『本当は力を入れていたことがあるのに、自分でそのことに気付いていないだけ』というケースが珍しくありません。
学生時代のスケジュールを紙に書いて可視化してみると、何に最も時間を割いていたのかが分かります。入学から卒業までにあった大きな出来事を、一つずつ書き出してみる方法もおすすめです。
入学式・サークルへの参加・学園祭・歓送迎会などのイベントごとに、自分が携わってきたことを振り返ってみると、ヒントが見つかります。自分が請け負った役割や、印象的だったことがあればメモしましょう。
何にも携わっていない場合も、『イベントに参加せずアルバイトをしていた』など、何かしら夢中になっていたことが思い浮かぶはずです。
学生時代の趣味から見つける
ガクチカは勉強や部活、ボランティア活動のような真面目な印象を与えるものでないとダメなわけではありません。力を入れた対象そのものよりも、『なぜ・どのように打ち込んだのか』が重視されていることを忘れないようにしましょう。
学生時代にはまった趣味や、今も続けている趣味に関するものでもOKです。「趣味でマラソン大会に出場し、自己ベストを更新した」「園芸が趣味で、きれいな花を咲かせるために試行錯誤した」など、趣味に力を入れた経験は、その人の人柄を知る手がかりになります。
自己ベストを更新するために何を頑張ったのか、どのような試行錯誤をしたのか、という過程を具体的に伝えましょう。
人に聞いてみるのもおすすめ
ガクチカを考える際に自己分析をすることは重要ですが、他者の視点を取り入れるのも効果的な方法です。何も思い浮かばないときは、学生時代の友人・恩師などに、自分に対してどのような印象を持っているか尋ねてみましょう。
尋ねる相手は、学生時代に長く時間を過ごした人や、自分のことをよく理解してくれている人がおすすめです。自分では思いもよらないような言葉を聞けることがあります。
自己分析だけでは主観的になりやすいので、客観的な視点も取り入れて内容を充実させましょう。
構成/編集部