あのFacebookが次の市場として狙う「メタバース」とは?
さまざまな大手IT企業が参入し、巨大なうねりとなりつつある「メタバース」。2021年11月にFacebookが社名をMetaに変更したことで、今まで以上にメタバースという言葉が注目を集めるようになった。、米 Bloomberg LP 社によるとメタバースの市場規模は 2024 年には 90 兆円に成長すると言われている。
メタバースとは、「メタ(meta):超越した/高次の」と、「バース(universe):宇宙)」を合体させた言葉で、簡単に言うと、インターネット上の仮想世界・仮想空間サービスの総称。アバターと呼ばれる自分の分身を介してその世界(仮想空間)に入り、仮想空間でイベントに参加できたりコミュニケーションを通じて没入感を得られるゲームに利用されたり、バーチャルオフィスなどのビジネス利用やショッピング利用など、さまざまなサービスが展開されている。
仮想世界で多くの人が過ごす未来がすぐそこまで来ているように思えるが、一方では従来のサービスには存在しないリスクが想定される。そんなメタバースの利用に際して発生した損害を補償する保険を、DMMグループのアイデアクラウドと、あいおいニッセイ同和損保が共同で販売開始することになった。
メタバース利用に際して、いったいどんなリスクが想定されるのか。それに対して、どこまで補償してもらえる保険なのか。あいおいニッセイ同和損保に、ズバリ聞いてみた。
なぜ、この保険を思いついた?
「メタバースはゲームをはじめ、自身をアバターとした新しいコミュニケーションの形や、ビジネスやショッピング・イベントなど様々なシーンでの活用が期待されており、可能性は無限に広がっています。一方で、リアルに代わって、様々な社会活動や経済活動がメタバース上で行われることで、従来では考えられない新しいリスクが発生する可能性もあります。そこで、メタバースを安全・安心に利用するためには、保険のサポートが不可欠と考え、メタバース専用保険の企画・検討を行ってきました」(あいおいニッセイ同和損保)。
あいおいニッセイ同和損保といえば「TOUGH(タフ)」シリーズに代表される、自動車保険や火災保険が主力商品。メタバースにおけるリスクや補償の検討は、まさに未知の領域だったという。そこで協力を求めたのが、実際にメタバース空間を開発・運営しているアイデアクラウド。
アイデアクラウドは、「社会の接点をデザインする」を理念に掲げ、メタバース上でオンラインイベントや自社展示会、ウェビナー、「やりたいがなんでもできる」オンライン展示会プラットフォーム「METABOOTH(メタブース)」の開発・運営など、メタバースに係るビジネスを多く手掛けている会社だ。その知見を共有することで、メタバース専用保険を開発することができたとのこと。