本業以外で収入を得る方法として、また、ビジネスパーソンのキャリアの可能性を広げるものとして注目される副業。では実際のところ、「副業可」の会社はどれくらい存在し、特に副業が盛んな業界というと、いったいどこなのだろうか?
dodaはこのほど、20~59歳のビジネスパーソン15,000人を対象に、副業の実態を調査し、その結果を発表した。
副業している人は全体の8.2%で、前回から0.2pt増加
はじめに、「今、副業をしているか」を質問したところ、「している」と回答した人は全体の8.2%(【図1】参照)で、前回から+0.2ptとなった。また「検討中」の人は0.6pt増えて18.4%だった。
一方で、「していない」人は、2021年8月に実施した前回から-0.8ptの73.4%となり、全体の7割強を占めている。
副業の平均月収は、5万1,218円
また、副業の平均月収は、5万1,218円(【図2】参照)だった。年代別では、20代・30代の平均が3万5千円前後なのに対し、40代以上は平均6万5千円となり、3万円近く高くなっている。
割合を見ると、最も多かったのは「1万円未満」で29.1%(【図3】参照)だった。一方、前回最も割合が高かった「10万円以上」は15.9%となり、前回調査時の34.4%から大幅に減る結果となった。
最も多い副業の内容は「サービス業(接客・販売)」で20.8%、前回から2.9pt増加
副業の内容として最も多かったのは「サービス業(接客・販売)」で、前回調査から+2.9ptの20.8%(【図4】参照)だった。これは、コロナ禍で縮小していた対面での接客や販売が復活していることが要因にあると考えられる。
一方、前回1位だった「株/FX」は19.4%(前回調査時21.1%)となり、1位と2位が逆転する結果となった。
勤務する会社で副業が「禁止されている」人は49.8%、全体の約半数を占める
「勤務する会社で副業が認められているか」についての質問では、「禁止されている」と回答した人が49.8%(【図5】参照)と最も多く、約半数を占める結果となった。
一方で「認められている」と答えた人は全体の25.3%だった。副業解禁が少しずつ広がる動きはあるものの、まだ解禁へのハードルが高い様子がうかがえる。
副業が認められている業界1位は「旅行・宿泊・レジャー」で38.5%
「副業が認められている」と回答した人が勤務する企業の業界を見てみると、最も副業解禁が進んでいた業界は、「旅行・宿泊・レジャー」で、38.5%(【図6】参照)だった。
コロナ禍で大きな打撃を受けた業界だったことが、副業の解禁の後押しになったと考えられる。次いで、「IT・通信」(36.8%)「人材サービス・アウトソーシング・コールセンター」(34.7%)が続く結果となった。
一方で、副業が禁止されている割合が最も高い業界は「金融」で、63.7%だった。金融業界は顧客の資産を扱うため、情報漏洩による自社の信頼損失のリスク回避から、副業を禁止している企業が多いのかもしれない。
<調査概要>
対象者:20歳~59歳の男女
雇用形態:正社員
調査方法:ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
(ネットリサーチ会社保有のデータベースを元に実施、doda会員登録の状況については不問)
実施期間:2022年8月22日~8月30日
有効回答数:15,000件
※ウェイトバックは、正社員の地域・年代・性別に合わせて実施している。
出典元:doda
構成/こじへい