大企業から60歳で独立
MENOU(メノウ)
根井正洋さん
ニコンで開発部長などを歴任後、経営戦略本部で新規ビジネス立ち上げを担当。AI技術に触れて独立を決意。2019年6月に創業メンバーとしてAIによる外観検査自動化に特化したMENOUを設立。
【職歴】ニコン → AI系スタートアップ
スタートアップ起業は新しい挑戦を続けるチャンス
「気付けば、スタートアップを支援する側から支援される側になっていた」と笑うのは、AI系スタートアップのMENOU・COOの根井正洋さん。60歳で大手を退職し、会社を立ち上げた異色の経歴の持ち主だ。
「ニコンで新規ビジネス立ち上げやCVCを担当する中、AIの画像処理技術に触れ、『これを実用化したい』と強く感じました。社内での事業化も考えましたが、大企業のスピード感とは合わなかった。そこで、社内の同僚とともに会社を立ち上げました」
思い切った決断だったが、根井さんは「毎日が刺激的」と語る。
「自分が資金調達する立場になって、つくづく大変な世界だなと思いますが、ゼロからビジネスを作る楽しみは格別です。また、業界問わずさまざまな企業にご導入いただけることはとても嬉しいです。スタートアップでは役割に決まりがないので、自分がどこまで成長できるか考えながら試行錯誤するのも楽しい。同世代の人はリタイアして趣味に生きる人もいますが、私はまだ新しいチャレンジを続けられる。それは本当にありがたいですね」
2019年6月設立。CEOは現在29歳の西本励照氏。あらゆる製品・サイズのものをAIを用いて画像検査するための自動外観検査システム『MENOU AI開発プラットフォーム』を展開。様々なジャンルの企業のソリューションを行なっている。
取材・文/編集部
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