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テレビのようでテレビじゃない!ドン・キホーテのPB、情熱価格の「チューナーレススマートTV」開発秘話

2023.03.14

報道発表直後から予想外の大きな反響

そうして世に出た初代「チューナーレススマートTV」は、想像以上の反響を呼ぶことになる。当時を振り返り、鷲津さんは次のように話す。

「私は2020年の2月に転職で入社したんですが、その前の2019年12月に初代が発表されていました。実は、その初代の発表の電話応対をしていたのですが、かなりの反響だったんです。店舗からの反応もありましたし、報道発表させていただいた後のSNSの反響がとにかくすごかった。『これはいけるな』という感じがしていました。12月7日に発表をして、10日から発売を開始したんですが、店舗の方から『物が全然足りない』という声を、年末から年始にかけて何回もいただいて。とても嬉しい悲鳴だったということはよく覚えています」(鷲津さん)

発表後に大きな反響を呼んだものの、「テレビが観られない」など想定外のクレームを避けるため、販促にも気を配ったと鷲津さんは続ける。

「発売のタイミングで、販促にはとても気を遣いましたね。テレビコーナーの一角で販売をするため、お客様からすると『安いテレビがある』とご購入いただいた後で『地デジが観られない』となると、こちらの意図しないクレームに繋がるのではと考えたんです。それもあって『テレビのようでテレビじゃない!』というキーワードを大きく打ち出し、ネット動画視聴に特化したスマートテレビ、動画専用スマートTVですよと大々的に押し出しました」(鷲津さん)

お客様と共創していくのにはどうすればいいかを常に考える

ネット動画の視聴に特化という新しい市場を作った、チューナーレススマートTV。その開発の中で、柄澤さんと鷲津さんはそれぞれ大きな学びがあったという。

「多くのお客様から支持されるような商品の開発も非常に大切なんですが、今回のチューナーレススマートTVのように、一部のお客様に熱狂的に支持いただけるものの商品開発はやりがいもありますし、その反響を肌で感じられますね。お客様から熱狂的な支持を集めるような尖った商品をどんどん作っていかないといけないなと、今回の開発で改めて感じました」(柄澤さん)。

「どうしても便利な機能が出てくると『今あるものにそれを追加するとより便利になるだろう』とどうしても我々は考えがちです。でも実は、使っていただくお客さまのことを想定して、ある機能を光らせるためには、元々あった常識的なところを省くことで、より商品が際立つんだということを、今回強く感じました」(鷲津さん)。

好調に売上を伸ばすチューナーレススマートTVだが、まだまだ改善点も多いと鷲津さんは話す。

「私たちは、『ダメ出しの殿堂』というお客様からダメ出しをしていただく特設サイトを持っています。そこで、2022年8月に発売した4Kモデルに『ダメ出し』を頂戴しました。内容は、『音が良くない』『少しこもって聞こえる』というものです。私たちとしては、どうにかしてクオリティを上げ、お客様の期待にお応えしていきたいと思っています。小さい筐体に詰め込むと、なかなか音が良くならないのですが、それを今どうしようかと取り組んでいるとこです。はじめは、HDMIケーブルでサウンドバーなど小型のテレビスピーカーに接続してもらえば補完できると思っていたんですが、それだけだとどうしてもお客様のお声には応えていることにはならないので。そこに真正面からチャレンジして、解決していきたいですね」(鷲津さん)。

今後の展望について、柄澤さんは次のように意気込みを見せた。

「一般的にオリジナル商品『PB』は、『プライベートブランド』と呼びますが、そこから変えていこうと考えています。PBの訳を我々は『ピープル・ブランド』と呼んでいるんですが、それはまさに我々の姿勢を表している言葉です。お客様と共にどうモノを作っていくか、お客様と共創していくのにはどうすればいいかを常に考えること。お客様がどの機能を核と思っているのか、どの機能に特化してほしいかを考えていきます。機能をどんどん積み重ねることで、商品が複雑化してわかりづらくなることも少なくありません。それをどこまで省いて、お客様が『この機能が欲しい』と思うところを突き詰めることによってお客様の要望を叶えつつ、価格も抑える。そういったことに、強くチャレンジしていきたいです」(柄澤さん)。

公式サイト:https://www.donki.com/products/smart_tv/

取材・文/久我裕紀

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