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50歳を超えても遅くない!マクドナルドの創業者レイ・クロックに学ぶ信念と飽くなき情熱

2023.03.05

フランチャイズビジネスの真髄

レイはマクドナルドをフランチャイズ展開するにあたり大切にしていた信条があります。

それはどの店舗に行っても同じサービスや味を享受できるサービスを展開することで、マクドナルドというシステム自体にファンになってもらおうと努めたことです。

1955年5月、日々奮闘するなかでレイは運命的な出会いをすることになります。

それが長くビジネスの相棒となるハリー・ソナボーンとの面会です。ハリーはレイのマルチミキサーの取引先の副社長であったので電話をしたことがある間柄でした。そのハリーが会社を辞めてレイの下で働きたいと願い出てくれたのです。とはいえレイは資金繰りに苦しむ自転車操業の渦中にあり、とても人を雇う余裕がありませんでした。しかしハリーは「その考えを変えてみせる」と後日アポイントメントを求めたのです。

レイがフランチャイズ展開するにあたり苦戦していた理由として、フランチャイズ契約を締結した際に許可料として950ドルを受け取り、フランチャイズの売上1.9%を得る契約を結んでいましたが、開店準備が少しでも遅れるとすぐに許可料を使い果たしてしまい、雇用する資金がなかったのです。ところがハリーは退職前に持ち株を売却しており「1週間で100ドルあれば生活できる」という格安の条件を提示したことで、一緒に仕事をすることができました。

そしてハリーはフランチャイズ展開するにあたり重要な事業戦略を提案します。

それはマクドナルドの店舗を建てる際に土地の所有者との間で劣後ローンという支払いを遅らせても良い債権による契約を結び、その抵当権を元に金融機関でローンを組むという戦略です。これにより、資産価値の優先順位が建物、次に土地となるのです。

このハリーの戦略によってマクドナルドは拡大への確かな道筋が完成します。

またマクドナルド兄弟との契約もレイとクロックが直接交渉して契約問題をクリアします。

のちにマクドナルドが全米屈指の企業へと成長した際、レイはハリーにマクドナルド株の20%をハリーに譲渡する形で莫大な富を渡しています。

こうしてレイとハリーの力が合わさり、マクドナルドのフランチャイズビジネスは形成されていったのです。

最後までやり遂げろ!

レイ・クロックはマクドナルにおいてQuality,Service,Cleanliness,Value,を徹底する「QSC &V」というシステムを構築します。またマクドナルドのクルー(従業員)にも同じ教育が受けられるようにしました。

そしてレイ・クロックは自身の成功物語を語る上で欠かせない経営哲学の真髄を下記のように述べています。

○やり遂げろーこの世に継続ほど価値のあるものはないということ
○才能は違うー才能があっても失敗する人は沢山いること
○天才も違うー恵まれない天才はことわざになるほど沢山いること
○教育も違うー立派な教育を受けた落伍者も沢山いること

そして「信念と継続だけが全能である!」とも述べています。

つまりレイ・クロックがなぜ52歳から挑戦を始めて大成功を収めたのか?という冒頭の質問に対しての答えとして「誰よりも働くこと自体を楽しんだ」ということがいえるのではないでしょうか。

たとえどんなに外から苦労しているように感じたとしても、本人は苦労自体も面白くて仕方ないと思っていたということです。

おわりに

レイ・クロックの経営哲学は現在でも多くの経営者やビジネスパーソンにとってバイブルとなっています。ここ日本でもユニクロなどを展開するファーストリテイリングCEO柳生正氏やマイクロソフトのビル・ゲイツ氏など、影響を受けた人物は世界中に存在します。

レイはその後、63歳でマクドナルドを株式公開(1965年)させ、72歳になるとメジャーリーグのサンディエゴ・パドレスのオーナーにも就任するなど目覚ましい活躍を続けていきます。

現在でも世界中で愛されるマクドナルドは、レイという一人の熱狂的な情熱によって動かされていったのです。

最後にレイ・クロックはこんな言葉を残しています。

「未熟でいるうちは成長できる。成熟した途端、腐敗が始まる」と。

これは多くの経営者やビジネスパーソンにとっても普遍的なテーマとなる言葉ではないでしょうか。

今回はマクドナルド創業者レイ・クロックのビジネスのルールについて解説させて頂きました。

<引用>
日本マクドナルド
日本マクドナルドホールディングス株式会社
米国マクドナルド
・ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(映画)

<著者>
鈴木林太郎

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