世界初のCENTER LOCKを搭載したSOUND COLOR FX
今回、世界初となるCENTER LOCKを新たに独自開発。ノブを回した際にセンター位置でロックされるので、誤操作をすることなくHIとLOWのパラメータをダイナミックにコントロールできるようになった。
これにより、展開やビートに合わせて正確かつ素早いエフェクト操作が実現。また、CENTER LOCKをオフにすれば、ノブを回した際にセンター位置でロックされることなく従来のDJM-900NXS2と同じように操作することもできる。
エフェクトの演奏体験が向上したBEAT FX
DJMシリーズで長年愛用されているBEAT FXセクションを再構築することで、エフェクトの演奏体験が格段に向上したという。
まずBEAT FXの状態を的確に把握できるよう、新たにカラーディスプレイを採用。横一列に配置されたX-PADを使用すれば、パラメータを指でスライドするだけで直感的で連続的なエフェクト操作が可能になった。
ECHO、PING PONGにおいては、X-PAD操作によりアナログテープディレイのようにピッチを変化させ、ユニークな音を生み出すことができる。
音楽トレンドの変化に合わせ、エフェクトの種類も見直され、新たに採用した以下3種類のエフェクトが、DJパフォーマンスにさらなる彩りを与える。
MOBIUS:拍に合わせて周波数が上昇または下降し続けるようなオシレーター
TRIPLET FILTER:3拍を基準として周期的にフィルターのカットオフ周波数が変化
TRIPLET ROLL:3拍を基準とした時間に合わせてループ
さらに、BEAT FXをかけるチャンネル選択がボタンでダイレクトに選べるようになったため、目的のチャンネルに素早くエフェクトをかけることができる。
大幅な進化を遂げたマイクセクション
クラブなどの現場やDJ配信で求められるマイクパフォーマンスの需要に合わせて、マイクセクションも大幅に進化。セクション全体を拡大して、新機能を多数追加したことにより、DJ中のマイクパフォーマンスの可能性を広げた。
DJミキサーとしては初のファンタム電源を搭載したことにより、コンデンサーマイクを本機に直接接続できるようになった。
そして以下3種類のマイクエフェクトに加え、独立したREVERBも搭載。幅広い音声加工により、さまざまな用途の多彩なマイクパフォーマンスに対応する。
ECHO:ディレイ音を減衰させながら数回出力
PITCH:マイク音声の音程変化
MEGAPHONE:メガホンで話しているような音声の変化
新たに搭載されたPUSH TO TALK機能を使えば、ボタンを押している間のみマイク入力がオンになるので、DJ中でも容易にマイク音声のオン/オフ操作が行なえる。
また、DJプレイの環境に合わせてマイクの音声ルーティングの切り替えが可能になったので、ストリーミング配信中はマイク音声を使用しても、DJミックスの録音にはマイク音声を含めないという選択肢が増えた。
多様なデバイスとの接続
トップパネルには、USB Type-BとType-C両方のUSB端子をそれぞれ二系統設搭載。これにより、Back to BackパフォーマンスによるDJの交代などをスムースに行なうことができる。
さらに、すべてのチャンネルでBluetooth入力が可能になったことにより、手持ちのモバイルデバイスで楽曲を再生して、それをワイヤレスでオーディオ入力してチャンネルセクションの機能をフルに活用したミキシングをすることも可能だ。
「RMX-1000」などの外部エフェクターが接続できるマルチI/Oセクションには、独立したチャンネルセレクターを新たに搭載。これにより、接続した外部エフェクターではBEAT FXとは異なるチャンネルにエフェクトをかけることができる。
業界初、音響エンジニア向けアプリケーションStagehandへの対応
DJM-A9は、業界初の音響エンジニア向けPRO DJ LINK管理アプリケーション「Stagehand」(近日公開予定)に対応している。
本体にWi-Fiを搭載しているため、無線LANルーター(市販)との組み合わせにより、iPadとの無線接続が可能になる。
これによりDJが操作中のDJM-A9のレベルメーターや操作情報などを手元のiPadで把握、精度の高い音響設定や迅速なトラブルシューティングがリモートで行なえる。
DJの演奏を高めるだけでなく、現場のスタッフや音響エンジニアの方に対してもDJシステムの価値向上を行なうことで、今まで以上に安全で魅力的な音楽エンターテイメントを提供していく。
DJM-A9の主な製品仕様
・入力端子
DIGITAL×4(coaxial)
LINE×4(RCA)
PHONO×4(RCA)
MIC×2(XLR & 1/4” TRS Jack×1, 1/4” TRS jack×1)
・出力端子
MASTER×2(XLR×1、RCA×1)
BOOTH×1(1/4” TRS jack)
REC×1(RCA)
DIGITAL MASTER×1(coaxial)
PHONES×4(1/4” stereo jack×2, 3.5mm stereo mini jack×2)
・USB
USB Type-A×1
USB Type-B/USB Type-C×2
・その他
SEND(1/4” TS jack)×1
RETURN(1/4” TS jack)×1
LAN terminal(100BASE-TX)×1
周波数特性/20Hz~40kHz(LINE)、S/N 比/114dB(USB, Digital IN)、88dB(PHONO)、105dB(LINE)、79dB(MIC 1, MIC 2)
全高周波歪率/0.005%(LINE-MASTER1)
最大外形寸法/幅407.4×奥行き458.3×高さ107.9mm(アンテナ直立時は140.7mm)
本体質量/10.2kg
関連情報
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/
構成/清水眞希