小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

乗り心地、操作性、運転支援、先進安全機能、じっくり乗ってわかった新型「プリウス」の実力

2023.02.26

日本の量産ハイブリッドカーのパイオニア、そしてハイブリッドカーの世界的普及を促進したトヨタ・プリウスの5代目となる新型ハイブリッドモデルの公道試乗が叶った。

熟成のTNGAプラットフォームをベースに構築された新型プリウスは、低く構えた流麗なシルエット、寝かされたAピラーによって、乗降性は後退し、頭上空間は狭まってしまったが、それを許せそうなのが、スポーティカーを思わせるトヨタ車としてピカイチのエクステリアデザインだ。

この@DIMEではすでに新旧パッケージング比較一般販売のG、ZグレードとサブスクのKINTO専用車となるUグレードの違いやや遅れて発売されるPHEVモデルのサーキット試乗記をお届けしているが、ここでは新型プリウスのメイン車種となるハイブリッドのZグレードFFモデルで公道を試乗。そのインプレッションをお伝えしたい。

公道を試乗してわかった進化のポイント

Z、Gグレードに積まれるトヨタ最新の2Lエンジン+2モーターによる第5世代ハイブリッドシステムは、システム出力が先代の1.6倍にもなる196psとなり、その上でWLTCモード燃費28.6km/Lを達成。タイヤはスポーティな下半身と低燃費を両立する、大径にして細身の195/50R19という異形サイズをフィッティングさせている。

運転席に着座すれば、bZ4Xにも採用されるアウトホイールメーター、先代のジョイスティック式ではなく、一般的とも言える自然な操作性となったガングリップタイプのシフター、最大12.3インチの大型ディスプレーオーディオ画面、凝ったインパネデザイン、これまたスポーティカーのようなサイドサポートと洗練されたデザイン性あるフロントシートなどが先進感とともに印象的だ。

とはいえ、全高の低さ、寝かされたAピラーによって、フロントウインドー下端までの距離が遠く、頭上方向の余裕はない。ただし、ガラスルーフを注文しても、頭上方向のスペースは非ガラスサンルーフ装着車と変わらないのはガラスルーフ派としては嬉しいポイントではないだろうか(後席も同様)。アウトホイールメーターはドライバーの体形によって、見やすい、見やすくない・・・の印象が分かれてしまうのが微妙で、メーターの見え方重視でシートハイトコントロールを上げて座面を高めると、ますます頭上方向の余裕がなくなるのが惜しまれる。本気のスポーツカーなら許せるかもしれないが、プリウスは世界に誇る実用ハイブリットーカーであり、セダンのように使われるはずのクルマだからである。

走り出せば、基本的に滑るように走るモーター走行が気持ちいい。静かなのは当然で2Lエンジンはまだ息を潜めたままだ。バッテリーの充電具合にもよるが、低中速走行では、トヨタのハイブリッドシステムらしく、粘り強くモーターだけのEV走行を行う。その車内の静かさの一方で、路面が荒れていたりすると、19インチタイヤのロードノイズが目立ってくる。が、エンジンが始動すれば、あるいはオーディオの音楽を楽しんでいれば、ロードノイズはほぼかき消される。先代モデルのウィークポイントのひとつがロードノイズの遮断不足だったのだが、新型ではEV走行時に気になるロードノイズも、比較すればずいぶんと抑えられ、かなり静かに走る・・・という印象が持てたのも本当だ。

モーターという動力源は瞬時にトルクが立ち上がるためアクセルレスポンスがいいのは当然としても、エンジンが始動してからのアクセルレスポンスの向上も見逃せないポイントだ。結果、混雑した市街地などでの走りやすさもまた向上している。言い方を変えれば、意のままの速度コントロールがしやすいということだ。

システム出力196psの加速性能は、システム出力223psを誇るPHEVモデルほどではないにしても、センターコンソール上にある、スポーツモードではステアリング制御も行う、Z、Gグレード専用のトグル式ドライブモードのスイッチ(ハリアーなどと同じパーツで小さく、操作性はいいとは言い難い)を、スポーツはもちろん、ノーマルモードにセットしたままでも瞬発力と伸びやかさある十二分な速さを備えている。

ただし、低音域を生かしたサウンドコントロールを行ったとされるエンジン音は、トヨタの4気筒ユニットにある”鼻づまり”感ある音から完全に脱していないところが惜しまれる。なにも”聴かせる”サウンドまでは望まないまでも、もう少しスカッとした抜け感ある音であってほしいところだ。

乗り心地は19インチ大径タイヤということもあって、ハリアーの19インチタイヤ装着車のような高級サルーンに匹敵するしっとりとした快適感あるタッチではない。路面によってはゴツゴツ感があり、路面の継ぎ目のショックもそれなりにある。が、それもまた、新型プリウスのスポーティなルックスに見合ったものと言えば、納得できそうだ。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。