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じつはとても重要!オフィスに人が戻り始めた今こそ注目したいニューノーマルのオフィス照明

2023.03.02

オフィスでの照明の効果って実はわかりにくい

ちょっと前置きが長くなりましたが、ここからが本題。新潟工場でのオフィス照明の工夫は、多くのオフィス環境の省エネ化の参考になりうるもの。ぜひ、ご一読ください。

新潟工場のオフィスでは上記の4つのタスクを中心に照明の省エネを実施しますが、実はオフィス照明って効果がわかりにくいといわれています。

商品自体が違うとその差がわかりやすいのですが、明るさの違いや雰囲気などは写真や言葉でその良さが伝わりにくいのです。

オフィス照明の説明をするパナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 中央エンジニアリング部 照明ソフト開発課 主務 不破 正人さん

新潟工場のオフィスは元々、全エリアでLED器具を使った画一的な空間設計とされていました。

よく言えば差が出にくい、悪く言えば素っ気ない照明環境を、不破さんをはじめとする新潟工場:照明改修プランニングを担当されたスタッフは同オフィスを5+1のエリアに分けて照明を設計することにしました。

すべての席で750lxは必要? タスクアンビエント照明が注目

オフィスで基準となる明るさがあるのをご存じでしょうか? 作業面照度値といいますが、やや精緻な視作業を行うデスクなどでは、750lx(ルクス)が必要とされています。また、オフィスでの最低照度は300lxです。

もし仮にフロア全体を画一的な照明にするなら、全席で750lxが必要になるはずです。しかし、作業によってはその明るさが必ずしも必要ではありませんし、無駄な電力を消費しかねません。

そこで注目されるのが〝タスクアンビエント照明〟です。

タスクとは作業面、アンビエントとは周囲環境を指し、均一照明をやめて作業照明(タスク)と周辺照明(アンビエント)の複合で空間照明を構成しようとするものです。

これにより、オフィス全フロアに750lxは不要となり、750lxで均一照明する一般的なオフィス照明に比べて、20〜60%もの省エネが可能になるといいます。

また、作業面以外の明るさを落とすことで、個人の集中力を高めたり、落ち着きを与えるといった副産物も見逃せません。

一方、均一な照明手法は開放感をオフィスにもたらし、チーム作業などに適しているといいます。また、タスクアンビエント照明はすべての空間で利用できるわけではなく、均一照明とタスクアンビエント照明は併用すべき空間設計手法となります。

例えば、下の画像の向かって右側がタスクアンビエント照明になっています。そのため、デスク以外の通路部分はやや暗くなり、通路に影が伸びていることがわかるかと思います。また、向かって左奥は「iDシリーズ」を活用した均一照明で開放感があり、チーム作業などに適していることがわかるかと思います。

また、カフェ風の照明カウンターや

吊り下げ照明を利用した小さなブースを作ると、

いつもの席と違う雰囲気で、誰にも邪魔されず仕事に集中できる空間を作り出すことが可能です。

さらに、打ち合わせスペースも周辺部を極端に暗くすると、洞窟のような没入感ある空間となり、集中力を高めることが可能となるようです。

画一的な照明から多様化した照明へ……これがオフィス照明のスタンダードになる?

さて、ここまで新潟工場のオフィスを例に、これからのオフィス照明の可能性を探ってきました。

もしかしたらコロナ禍以前のオフィスは、全員出社・全員同時作業といった、画一的な空間がほとんどであったかもしれません。しかし、働き方が大きく変化した今、これからのオフィスは多様化が求められるケースが増えていきそうです。

タスクアンビエント照明など、省エネを実現しながらも働く人の過ごしやすい空間を作る、新時代のオフィス照明の考え方。みなさんのオフィスの照明もこれを機に一度、見直してみてはいかがでしょうか?

取材・文/中馬幹弘

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