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辺境の地と言われたギリシアがヨーロッパの覇権を握った理由

2023.03.01

世界を制した若き英雄アレクサンドロス大王の帝国

ギリシア全域から人材を集めたマケドニア王フィリッポス2世は、巨大な軍事力を形成していく一方、ギリシア南部のポリスは抗争が頻発して互いに疲弊していきます。

こうしたギリシア南部の混乱を見逃さず、フィリッポス2世は紀元前338年に南部に軍事侵攻してマケドニア王国がギリシア全土を統一します。また同時期にペルシアが反マケドニアを支援したことの謝罪をペルシア側に要求しますが、ペルシアはその要求を断ります。こうした口実をフィリッポス2世は巧みに利用してペルシア侵攻を計画していきますが、侵攻への反対派に暗殺されます。

こうした経緯があり、フィリッポス2世の子であり当時20歳のアレクサンドロスがあとを継いでマケドニア王になるのです。

アレクサンドロスは哲学者アリストテレスに学び、スパルタ教育を受けることで稀代の戦術家としての資質を養いました。

こうして天性のカリスマ性を持つ若き英雄アレクサンドロスの伝説が始まっていくのです。

アレクサンドロスは父の意思を継ぎペルシア侵攻に向けて大軍を編成し、ペルシア軍を陽動作戦により撹乱させて鮮やかに勝利します。こうしてギリシアとオリエントがひとつになった大帝国が誕生します。その後の戦いでも1度も敗北する事なく、連戦連勝を重ねていきます。

最盛期にはアレキサンドロス大王はマケドニア王国の王であり、ペルシア帝国の王でもあり、エジプトのファラオ(王)として君臨しました。当時のヨーロッパが認識していた世界のほぼ全てを手中に収めることに成功します。この大帝国はヘレニズム帝国とも呼ばれ、名実ともに大王(the Great)であったのです。

しかし栄華も短く、ある日アレクサンドロスは発熱して高熱が10日間続いたあと、32歳という短い生涯を終えます。

アレクサンドロス亡きあと、ヘレニズム帝国は長く続かず、新たに台頭するローマに覇権を奪われる運命を辿るのです。とはいえ現代でもアレクサンドロス大王の影響力は続いており、大王が築いたエジプトのアレクサンドリアはエジプト第二の都市として現在も栄えています。またアマゾンの「アレクサ」の語源でもあるなど、私たちの生活の身近なところにも名前が残っているのです。

まとめ

人間は古代から命の危険を冒してまでも金や銀を求めてきましたが、その理由はどこにあるのでしょうか?

一説によると、他の動物と違い人間はこの世に存在しないものを信じる信用創造をする能力があるからといわれています。だからこそ金や銀以外にも大きな石や貝殻なども貨幣と見なすことができたのではないでしょうか。

そして金や銀があったからこそ国が栄え、滅びもしています。

こうしたお金と人間社会の普遍的な関わりを学ぶことは、きっと現代にも役立つ大きな知恵となるのではないでしょうか。

今回は古代通貨と辺境のギリシアが覇権を握った理由について考察させていただきました。

次回もお楽しみに!

以上「再発見!金融経済アルキ帖」でした!

【引用】
・逆説の日本史3 ギリシアと多神教文明の衝突 (小学館)
古代オリエント博物館

文/鈴木林太郎

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