とにかくスタイリッシュすぎる、スポーティカーのように生まれ変わったのが、世界の量産ハイブリッドカーの草分け的存在と言えるトヨタ・プリウスの5代目となる新型だ。低く構えた、地を這うようなスタイリング、Aピラーの21度という強い傾斜、シャープに断ち切られたかのようなリヤエンドに吸い込まれていくように流れるルーフライン、いきなり19インチという大径タイヤによる足元の踏ん張り感、そして何と言ってもスポーツカーそのものと言っていいリヤドア~リヤフェンダーの膨らみなど、プリウス=大衆ハイブリッドカーというこれまでのイメージ、位置づけを大変革したエモーショナルの塊のようなエクステリアデザインを纏って現れたのである。
いきなりスポーティカーのように大変身
そんな新型プリウスは、パッケージングでも攻めている。つまり、デザイン優先ということだ。ここで先代と新型を比較してみると、まずボディの3サイズは先代が全長4540×全幅1760×全高1470mm。ホイールベース2700mm。新型は全長4600×全幅1780×全高1430mm。ホイールベース2750mm。つまり新型は、60mm長く、20mm幅広く、40mm低い。流麗なスタイリングに欠かせないホイールベースの延長は50mmとなる。なお、タイヤサイズは先代が15/17インチ、新型は幅狭の19インチが基本(G/Z 195/50R19)で、サブスクのKINTO専用車(U)のみ17インチ(195/60R17)だ。
さて、いきなりスポーティカーのように大変身した新型プリウスの室内空間はどうなっているのだろうか。誰が見ても、先代より狭くなっているはず・・・と思うはずだが、その通りである。主要諸元表にある室内寸法を見れば、先代の室内長2100×室内幅1490×室内高1195mmに対して新型は、室内長1840×室内幅1500×室内高1130mmとなる。室内長に関してはインパネデザインの違い、測定ポイントの違いもあるため、直接比較はできないが、幅方向は同等ながら、室内高は想像通り、なんと65mmも低くなっている。