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ポップアートの先駆者、アンディ・ウォーホルのスゴさはどこにあるのか?

2023.02.09

アイデアノミカタ「アンディ・ウォーホル」

発想の数だけアイデアがある。

そんな表現や考え方のミカタにふれる新連載「アイデアノミカタ」

第1回のテーマは「アンディ・ウォーホル」です。

はじめに

アンディ・ウォーホルというアーティストを知っていますか?

キャンベルスープ缶の絵やシルクスクリーンで描いたマリリン・モンローの肖像画といえば、一度はどこかで見たことがある方も多いのではないでしょうか。

ではどんな人物で作品の何がスゴイのか、今回はアートをビジネスに変え、ポップアート界のアイコンともいわれたウォーホル作品のミカタにふれていきます。

生い立ち イラストからファインアートの世界へ

1928年、アメリカで生まれたウォーホル(ペンシルバニア州ピッツバーグ)は、移民の両親のもとで育ちました。当時は病弱で体が細く、家で過ごす時間が多かったといいます。

母の影響を受けて絵や有名人の写真を集めることに当時から夢中になっていたそうです。

進学したカーネギーメロン大学では広告芸術を学んだのち、ウォーホルはニューヨークへ渡り、イラストレーターとしてキャリアをスタートさせます。

「ヴォーグ」「ハーパースバザー」などのファッション誌のイラストを担当し、沢山の賞を獲るなど順風満帆なキャリアを歩みます。

この頃の有名な作品が、アイ・ミラー社の靴の広告です。線画にのせたインクを紙に転写する「ブロッテド・ライン」という大量生産に向いた手法を発明し、ところどころにじむ独特な線画を自分のものとしました。そして、イラストの活動と並行しながらウォーホルの創作の対象はファインアートへと移行していくのです。

また1952年になると、ウォーホルは「トルーマン・カポーティの著作に基づく15のドローイング」というカポーティ作品から創作した初個展をニューヨークで開催します。

当時、文学界のスターだったカポーティに近づくことを望み何度も手紙を送ったことを、のちにカポーティが語っています。

その後、大量生産が可能なシルクスクリーンを使った絵画制作を手がけるようになっていくのです。

モチーフは大量生産・大量消費

1962年に発表された作品が「32点のキャンベル・スープ缶」です。

これは、キャンベルスープカンパニーから発売されている32種類のスープ缶をモチーフに、繰り返しという広告業界で培ったビジュアル戦略の手法を意図的に反映させました。

続けて同年に「100個のスープ缶」「100本のコーラ・ボトル」など、誰もが日常的に目にふれるモノを題材に反復させたアート作品を展開します。

コカ・コーラは有名無名問わず、誰もが購入できることにウォーホルは注目していたのです。こうしたウォーホル独自のミカタが、大衆の心理や文化を考察したウォーホルならではのポップアートへと昇華させたのではないでしょうか。

The American Supermarket

1964年の展覧会「The American Supermarket」はとても重要な出来事です。

ギャラリストのポール・ビアンキーニのアッパー・イースト・サイド・ギャラリーで開催された展示は、典型的な米国の小規模なスーパーマーケットとして提示されましたが、缶詰、肉、壁に貼られたポスターなどのすべてが、ウォーホルをはじめとした、議論の余地のある6人(ビリー・アップル、メアリー・インマン、ロバート・ワッツほか)のポップアーティストによって作成されました。

ウォーホルの絵画のキャンベル缶の作品は、制作費に1,500ドルかかり、市販のキャンベル缶にサインしたものは6ドルで売りだされました。この展覧会は、ポップアートと何が芸術であるか(あるいは芸術とは何か、それとも何でないか)という永遠のテーマの両方で、一般市民に直接的に作品を提示した最初の大規模なアートイベントとなったのです。

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