2年連続でダイソー、セリアがワンツーフィニッシュ
ブランドランキングでは、「ダイソー」が1位、「セリア」が2位と「100円ショップ業界」が昨年に続き1位2位を独占した。ここ数年、アルバイトをする職場としての絶対王者となっているという。「場所」や「安全」といった重視度の高い項目でスコアが高いのはもちろん、「仕事/現実」=「100円というシンプルな価格ラインナップ⇒働きやすいイメージを喚起させる絶対的な強み」を持っているのが大きなアドバンテージだという。
業態の特徴を磨き続ける努力が求職者への魅力を増大させる
一方で「仕事/理想」の評価も大きく上昇。「アイデア商品の宝庫というイメージ⇒商品への興味から働いてみたいという気持ち」を高めているからだという。100円ショップは、業態の特徴を磨き続ける努力が、求職者への魅力を増大させるという構造を確立しつつあるようだ。
3年連続で総合1位を獲得した「ダイソー」は、今回も重視度が高かった「場所」、「安全」、「時間」という「働きやすさ項目」で軒並み高評価だった。業界のストロングポイントである「仕事/現実」も2位を堅持している。「仕事/理想」も一気に評価を高めている。
「セリア」は2年連続の2位。「価格ラインアップを均一に保つという商品戦略が浸透⇒プライスがシンプルで働きやすそう」というイメージから「仕事/現実」のスコアは今年も1位だった。商品ラインアップの充実度から「仕事/現実」が4位で、6位の「ダイソー」より上位だった。100円ショップならではの強みではダイソーを上回っているだけに、「場所」や「安全」などアルバイト選択重視度の高い項目でイメージアップしていけば、首位奪回に近づきそうだ。
ランキング3位は、昨年6位から順位をあげた「カルディ」。「仕事/現実」が4位、「仕事/理想」が2位と、仕事関連項目のスコアが突出している。都心部、ショッピングモール、駅前などさまざまなシーンに出店していることでの親しみやすさ、“食の100円ショップ”といえるアイデア商品の宝庫であることが仕事への興味を高めているようだ。
4位は「イオン」で、これまで3年連続3位と安定の人気。「イオン」の特徴は、各因子への評価が総じて高く、求職者にはバランスのとれた職場というイメージが定着しているようだ。
クスリのアオキが5位などドラッグストアも健闘
今回の調査で特筆すべきなのが、ドラッグストア業界の健闘だという。5位の「クスリのアオキ」、トップ10外ながら順位をあげた「ウエルシア」など躍進が目立つ。
特に「クスリのアオキ」は、昨年14位からの大躍進で、ドラッグストア業界の中でもトップの座についた。2022年の店舗増加率は23.3%増で、業界上位30チェーンの中で最大の伸び率だった。
攻めの経営方針が一気にメジャーイメージ獲得につながったようだ。「生鮮食品も扱うドラッグストア」の出店を増やしており、スーパー的な業態イメージが付加されたことも奏功。
商品バリエーションが増えたことで、「仕事/現実」=「自分でも働けそう」、「仕事/理想」=「仕事内容に興味がある」という本年度のトレンドである「仕事関連項目」のスコアが高まっているようだ。
ドラッグストア業界は、100円ショップに続き、今後のアルバイトブランドの主役になっていくかもしれない。
『アルバイト採用ブランド力調査』調査概要
調査期間:2022年8月25日~2022年8月30日
調査対象:業種を問わずパート・アルバイトとして求職経験が2年以内にある求職者または現就業者。全国の16歳~69歳の男女1200名(男性:600名・女性:600名)
調査方法:ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
有効回答:1200名
https://tsuna-ken.com/research_report/baito_2022ranking/
構成/KUMU