日本ソムリエ協会シニアソムリエのまみちゃんこと植田真未です。とうとう1月も半ばを過ぎてしまいました。今年の目標を具体的に進めることができる環境が、少しずつ整ってきているような気がします。昨年はワインデマミの創業10周年にあたり、3年ぶりに試飲会を開催することができました。コロナ禍もなかなか終わりが見えませんが、ほんの少し未来を考えつつ、今を一生懸命生きたいと思います。健康で美味しくワインを飲めることに感謝して、みなさまの笑顔と幸せと健康に、乾杯!
1月のお薦めワインのテーマは「幸せワイン」。縁起のいい「祝」がラベルに描かれたワインや、「みんながハッピーになれること」を信念とするワインたちを、ぜひお楽しみください。
ポルトガルの誰もが認めるアルヴァリーニョのトップ生産者!
アルバリーニョ100%のペットナット新登場!
1. ソアリェイロ ペットナット・アルバリーニョ 2021( スパークリングワイン(微発泡)
生産地:ポルトガル / ミーニョ
生産者:ソアリェイロ
ぶどう品種:アルバリーニョ100%
味わい:辛口
ソアリェイロは、アルヴァリーニョのトップ生産者のひとりとしての国内外から認められている「超」実力派の生産者。アルヴァリーニョ種が生育するのにベストと言える条件を備えている、ポルトガル最北端のメルガソです。1974年にジョアン・アントニオ・セルデイラ氏が最初にアルヴァリーニョ種を植えて、1982年に初めて「ソアリェイロ」ブランドをリリースしました。
大部分の畑の葡萄は有機農法で栽培されており、動植物の生物多様性を促進しています。
清々しい青空と雲のラベルのペットナットは、アルヴァリーニョ種の持つ果実味、心地よい酸味に加えて瓶内一次発酵で澱引きを行わないため、味わいの広がりが感じられます。実にフレッシュでいて奥深い味わい!どなたにも「幸せ」な美味しさを感じさせてくれるワインを、をお楽しみください。
まみちゃん、ワイン・ミニ講座 ペットナット(pét nat)って何?
「ペティアン・ナチュレル」(petillant naturel)の略称で、自然派微発砲ワインのことです。ペティヤンは弱発泡という意味で、ナチュレルは自然のままのという意味です。
スパークリングワインの製造方法には、いくつか種類があります。一番有名なのは瓶内二次発酵方式。シャンパーニュ製法とか伝統製法と呼ばれるもので、通常の製法で造ったワインに酵母と糖分を加えるて瓶詰めすると、瓶の中で2度目のアルコール発酵が起こり、泡が造られ、その泡がワインに溶け込んだものです。フランスの「シャンパーニュ」、イタリアの「フランチャコルタ」、スペインの「カヴァ」などが有名です。
これに対してペットナットの場合は、二次発酵をおこないません。発酵の途中で瓶詰めし、瓶内で完全発酵させて造ります。そのため、シャンパンを作る際におこなわれる、門出のリキュール=「ドサージュ」も、酵母などの澱(おり)を取り除く「殿引き」もしません。極めてナチュラルな製法で造る、それが“自然派”のと言われる理由です。
自然派ワインの造り手により広まり、レストランなどで「完全無添加スパークリング」と紹介されることもあります。白、オレンジ、ロゼ、赤と、色もぶどう品種もさまざまです。味わいも甘口から辛口まであり、ラベルもいろいろ可愛いものがたくさんあります。造り手が楽しく自由に造っているのも、ペットナット最大の魅力かもしれません。ぜひ楽しく選んで、お楽しみください。
日本古来のブドウ品種である甲州に特化!
「土地」・「人」が写るワイン造りを実践中!「祝」のラベルがインパクトあり
2.甲州テロワール・セレクション 祝 2021(白ワイン)
生産地:日本 / 山梨県
生産者:勝沼醸造株式会社
ぶどう品種:甲州100%
味わい:辛口
勝沼醸造は1937年創業以来、勝沼のワイン産業振興に尽力してきました。1990年頃から高品質なワイン造りに注力し始め、2003年にはフランスのワインコンクール、「ヴィナリーインターナショナル」で銀賞を受賞するなど、評価を高めてきた実力派ワイナリーです。
現在では日本古来のワイン用ブドウ品種である「甲州」に特化し、勝沼のテロワールを追及する造り手として日本国内のみならず世界的にも高い注目を集めています。
甲州テロワールセレクション祝は、勝沼の中心地、祝地区から収穫されたブドウのみで仕込む白ワイン。澱の上で熟成させるシュール・リー製法で仕上げられ、白桃のようなアロマが特徴的なフルーティーなワインで、誰にでも愛される味わい。ラベルには祝地区の「祝」の文字が入っており、お祝い事にもピッタリの1本です。