昔から勤勉といわれることが多い日本人。株式会社ヌーラボの調査によると20代の約2人に1人、30代以上の約3人に1人が「テレワーク時、サボっていると思われるストレス」を実感しているという。
サボりは悪!という雰囲気が常に漂い、サボりに敏感なニッポン。そんな中、最近SNSで話題になったのが「サボる技術って超大切。成功する人は皆サボるのがうまい」というツイート。7000件以上のリツイートと6万件以上のいいねを獲得し多くの人の共感を得ていた。
また、論破王でおなじみひろゆき氏も「多くの日本人は『サボる才能』が足りない」と話しており、今、サボるスキルについて注目が集まっている。
そこで今回「上手なサボり方」を指南していただこうと、プレゼンテーション専門のコンサルティング会社「マーキュリッチ」を創業し、6万人以上のビジネスパーソンを指導してきた西野浩輝氏にサボる極意を聞いた。
サボることは心のオアシス
ーーサボり上手な人の特徴を教えてください
「基本的に自分に厳しすぎず、サボることを楽しむ遊び心がある人ですね。それと視野が広い人」
ーー視野が広いとは?
「それは、心に余裕があるということです。『今これをやらないとどんなまずいことがあるか?』『やらなくても取返しがつかないほどでもないか?』と言う風に視野を広く物事を考えられる人はサボり上手ですね」
なるほど。そう聞くと、サボり上手は仕事がデキる人に見えてくる。さらに西野さんは、サボることに対し大きなメリットがあると語る。
「メリットは背徳感によるその後の頑張りに繋がること、いつもしないことをする事で脳が活性化されることです。人間は同じことを続けると飽きる生き物ですから、集中できず仕事が進まないときはサボった方がいいかもしれません」
さらに、サボらなかったことで仕事の効率が悪くなったり作業の速度が落ちたり、最終的に追い込みすぎてメンタルがやられる恐れもあるとか。サボることは心のオアシスと言えるのかもしれない。
サボり上手になろう!おすすめのサボり方はコレだ
サボりがメンタルを潤すというならそのコツを知りたい。ただ、会社内ではなかなかサボりづらいもの。上司や部下がいる前でサボるコツはあるのか?
「タイミングを見計らい、うるさい人、チェックする人がいない時に実行しましょう。あとは大義名分を無理やり作ることが大事。あとで『何していた?』の質問に答えられるように準備しておくコト」
ーー準備とは?
「たとえば、『誰かに呼ばれて行ったら途中で別の人に会った』、『誰かを探しに行ったら、他部署の人に捕まった』、『何かを買いに行ったが結構見つからず迷走した』などですかね」
ーー……(なんとなく言い訳っぽい気が)
「それもサボる技術です。そもそも普段から周囲との人間関係を作っておき、バレてもチクられないようにすることが一番ですね。ほとんどの人は『まあ、大目に見るか』となるものです」
そう語る西野さんが実際にやったことのある「おすめのサボり方」を紹介!
◆好きな音楽を聞いて歩く
歩くことで頭がすっきりし身体にもいい。私はよく公園やショッピングセンターを散歩してました。空いている平日ゆえ解放感も◎!降り注ぐ日光もサボりをサポートしてくれます。
◆リフレッシュ&気分転換になるスポットを見つける
お気に入りの場所で休憩するのもいいんですが、いつもと同じすぎるサボり方だと悪循環。そんな時はカラオケボックスやバッティングセンターなどを活用するのもおすすめです。
ーーちなみにダメなサボり方は?
「モードが変わらないリフレッシュや気分転換はNG。際限なくダラダラ続けてしまうゲームとかはやめた方がいいですね」
ーーサボるときに気をつけるべきことは?
「他人に直接迷惑をかけないのはもちろん、自分の評価が落ちないように敢行すること。何より、やりすぎず、バレる嘘はつかない」
ーーサボるときに心掛けておくべきポイントは?
「サボるときは自分にプラスポイントをあげてください。『仕事に向けられるメンタル・エネルギーが足りてないので、今サボらないともっと生産性が低くなる』、『このままだとメンタルが崩壊する』など。決して後悔の気持ちを持っちゃダメです!」
たしかにプラスポイント大事。サボると、どうしても非があるように思ってしまうが、よりよい未来の為と思えばいいのかもしれない。
ただ、自分でもサボるのが下手すぎてへこむことが度々。日本人はサボるのが下手と言われることも多いがなぜなのか?西野さんはこう語る。
「自分にも他人にも厳しすぎる上、成果よりも一生懸命やること自体に美徳を感じているのかもしれません。また、周りの目を気にしすぎる点も。同調圧力も影響してるんだと思います」