東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの業績が急回復しています。
2023年3月期上半期の売上高は、前年同期間比2倍以上の2,040億円となりました。2億円近い営業損失から一転、379億円の営業利益を出しています。
早くもコロナ危機から脱出したオリエンタルランドですが、単純に客数が回復したわけではありません。テーマパークとしては異例のダイナミックプライシングを導入したことや、園内の飲食料金を値上げしたことが業績の急回復に繋がっています。
客数はコロナ前の6割にも届かず
オリエンタルランドは2023年3月期通期の業績予想の上方修正を発表しています。4,079億円としていた売上高を4,421億円へと8.4%引き上げました。営業利益も502億円から800億円へと59.4%もの大幅増益に切り替えています。
予想通りに着地をすると、売上高は新型コロナウイルス感染拡大が本格化する前の2020年3月期とほぼ同水準まで回復することになります。
※決算短信より
本業で稼ぐ力を表す営業利益率は18.1%となり、2020年3月期との差は2.7ポイントほど。コロナ禍が鮮明になった2021年3月期は459億円の営業赤字、2022年3月期の営業利益率は2.8%でした。
業績回復の速さには目を見張るものがあります。
東京ディズニーリゾートは日本屈指の人気テーマパーク。緊急事態宣言で人々に自粛生活が強いられ、その反動が押し寄せたようにも見えます。しかし、4-9月半年間の入園者数は未だ激しく落ち込んでいます。
※グラフの数字は各年4-9月の入園者数
※決算補足資料より
2022年半年間の入園者数はおよそ900万人でした。2020年同期間の6割にも達していません。東京ディズニーリゾートの集客状況は、未だ良好なものではないのです。