実用性なら『シエンタ』、高級感や先進性なら『アクティブ ツアラー』
トヨタ『シエンタ』
[運転性能]パワフルではないがハンドリングの素直さとコーナリングの走りはコンパクトファミリーカーのレベルを超えている。19点
[居住性]室内高も高く、狭さを感じさせない空間。しかも5ナンバーサイズ。3列目シートもヘッドクリアランスは十分。18点
[装備の充実度]安全、快適装備は充実しているが、大半がオプション装備なので、充実させていくと当然ながら支払い額も増える。17点
[デザイン]ファミリーカーとしての使い勝手を優先したエクステリアデザイン。室内はもう少し明るめの色味があるとベター。18点
[爽快感]気持ちよく走ることができるファミリーカー。もう少しパワーが、と思うがこのクラスなら十分かもしれない。18点
[評価点数]90点
BMW『2シリーズ アクティブ ツアラー』
[運転性能]スポーティーなイメージより安全を重視したファミリーユースの設定。操作系やメーター系など先進性を楽しめる。18点
[居住性]前席はややタイト感のあるコックピット。後席はスライド量も多くリクライニングもする。包まれ感のある室内空間。18点
[装備の充実度]撮影車は「エクスクルーシブ」グレードで、オプション装備品で100万円近い金額だった。ベースモデルは418万円。17点
[デザイン]新世代のデザインはキドニーグリルを目立たせようとしている感が強い。室内は随所に新しさが感じられた。18点
[爽快感]MYモードを選択して、状況によりドライブフィールを変えて走る楽しみがある。1.5Lのガソリンターボも気になる。18点
[評価点数]89点
【OTHER CHOICE】なぜ3列シート、7人乗りのコンパクトカーは少ない?
コンパクトサイズのファミリーカーで、3列シート、7人乗車のクルマを探してみると、国産車では今回紹介したトヨタ『シエンタ』のほかに、唯一、ホンダ『フリード』が存在する。輸入車では、今回のフルモデルチェンジで消滅してしまったが、BMW『2シリーズ グランツアラー』があった。このほか、全長や全高は大きくなってしまうがVW『ゴルフトゥーラン』やメルセデス・ベンツ『GLB』が3列シートを備えている数少ない存在だ。いずれのクルマも3列目シートは折りたためるぐらいなので、実際には短時間の移動用と割り切ったほうがよい。
ただ、3列目シートは、急に子供をたくさん乗せなければならなくなったり、家族3世代で移動する必要が生じた時にはとても重宝する。いざという時のための3列シートではあるが、もう少し、このクラスに車種が増えてもいい気がする。輸入車、国産車とも新型車やバリエーションの進化に期待したい。
ホンダ『フリード』
227万5900円~
VW『ゴルフトゥーラン』
431万5000円~
取材・文/石川真禧照
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