ポップなカラーバリエーションも特徴のiPad(第10世代)! Magic Keyboard Folioを使えばビジネスシーンでも大活躍!?
ホームボタンが廃止されたこともあり、ディスプレイサイズは前モデルの10.2インチから少し大きくなった10.9インチ。アスペクト比は3:2に近く、PDFファイルといったデータを表示しやすくなっています。背面には12MPの広角カメラも搭載されているため、撮影した写真にそのままApple Pencilでメモ書きをするといった使い方も便利でした。
本体カラーはシルバー、ブルー、ピンク、イエローの4色展開。標準モデルということもあり、使っていて楽しいポップなパステルカラーが多数用意されているのが特徴です。今回はイエローを試していますが、程よいメタリックな質感と、ポップな色味から、高級感と親しみやすさのバランスに優れている印象。指紋の付着もほぼないため、扱いやすいのも魅力です。
今回はiPad(第10世代)をMagic Keyboard Folioと同時に使用しています。Magic Keyboard Folioは、本体の背面に装着してスタンドとして使用できるパーツと、文字入力を行うキーボードの2つに分かれた製品。スタンドは90度近くまで調節できるため、場所を選ばずに作業できます。
キーボードはMacシリーズのものとほぼ同じ配列になっているため、使用していて戸惑うシーンはあまりありません。特にAndroidタブレットの場合は、Windows製品にもMac製品にもあまりない、独特な配列をしていることが多いため、普段使用しているPCと同じ感覚でタイピングが行えるのは、大きなアドバンテージと感じています。
また、本体のカバーも兼ねるタブレット向けのキーボードにありがちな、軽すぎるタイプ感もなく、しっかりと文字を入力している感触があるのも魅力。小さいながらトラックパッドも搭載されているので、ほぼノートPCとそん色ない形で使用できます。筆者も取材の際に、Magic Keyboard Folioを装着したiPad(第10世代)を何度か持ち込みましたが、不便に感じるシーンはありませんでした。厚みや質量が増してしまう点は若干気になりますが、それでも多くのノートPCより持ち運びやすい印象です。
A14 Bionic搭載でWeb会議もサクサクこなすハイスペック! やっぱりアップル製品の連携力は圧巻
搭載チップセットは、iPhone 12シリーズやiPad Air(第4世代)と共通のA14 Bionic。初登場から2年が経過していますが、処理性能は高く、操作はスムーズに行えます。筆者の場合は、文書作成をしながら動画を再生したり、レコーダーを起動したりと、マルチタスクを行う機会が多くありますが、動きが鈍くなるシーンは見られませんでした。
高性能に加え、フロントカメラには12MPの超広角カメラが搭載されているため、Web会議にも快適に使用できます。FaceTimeが利用できるのはもちろん、App StoreからZOOMといったアプリをインストールできるため、汎用性に優れているといえるでしょう。
ストレージ容量は64GBか256GBのどちらかとなります。標準モデルということもあり、控えめなスペックにはなりますが、容量が足りないという人も、iCloudをうまく活用すれば、あまり問題にはならないでしょう。個人的には、価格面を考慮し、128GBモデルも用意してほしかったと感じています。
また、アップル製品らしく、iPhoneやMac製品との連携力はやはり一日の長があります。同一のApple IDでログインするだけで、iPadで作成したメモをiPhoneから確認したり、登録したWi-Fiを共有できたりと、様々なポイントでちょっとした手間が省けるのが魅力的です。
デザインを刷新したiPad(第10世代)! 性能は文句なし、気になるのは価格か
ホームボタンの廃止、USB Type-Cへの対応など、様々なトピックがあるiPad(第10世代)。標準モデルながら処理性能は高く、マルチタスクもサクサクこなせるため、ビジネスシーンでも十分活躍できます。
Apple Storeでの販売価格は64GBモデルが6万8800円から、256GBモデルが9万2800円からとなります。また、Apple Pencil(第1世代)は1万4880円、Magic Keyboard Folioは3万8800円となっており、64GBモデル+Apple Pencil(第1世代)+Magic Keyboard Folioの価格は12万2480円。文句のつけようがない高スペックではありますが、標準モデルとしては、若干高い印象もあるので、Apple Pencil(第1世代)やMagic Keyboard Folioは、必要に応じて購入すると良いでしょう。
取材・文/佐藤文彦