思ったよりも高い収納力
私が気になるのは、このDRIFTだけ持って取材に行けるかどうか。必要な機材を試しに入れてみた。ミラーレスのOLYMPUS OM-1に12-100mmのズームレンズ、ICレコーダー、名刺ケース、財布、iPhone11 Pro、iPad Air、Apple Pencil、これだけ入れば問題ない。発表会や展示会だとA4の資料を渡されることが多いので、それが入るエコバッグを加えればいいだろう。「ポタフェス」などのイベントでは、素早く試聴用のイヤホンやDAPを取り出したいのだが、従来のフラップタイプのフタだとこれがうまくいかなかった。今度はすぐフタが開けられ、しかもガバッと大きく開いて、インナーの色が明るいグレーなので中がよく見える。
アウターの素材は「X-PAC」シリーズX11と呼ばれる3レイヤーでコットン帆布、ポリエステル製の紐をX形に敷きつめたもの、防水性の高いポリエステル生地を重ねている。表面の風合いがよく、多少の防水性もあるという。この素材はかなり軽く、DRIFTの重さはストラップ込みで実測573gだった。実はiPad用に某有名ブランドの縦型革製ショルダーバックも買ってみたのだが、何も入れない状態で重さ1.1kgもあり、あれこれ詰め込むと肩が重くて、結局、デイパックに入れ替えたりしていたのだ。
DRIFTはクラウドファンディングだけで販売するのはもったいないので、通常製品のラインナップにも加えて欲しいものだ。Kibidangoを見ると予定一般小売価格1万9800円という記載があるので、もしかすると販売されるのかもしれない。気になる人はULYSSESをこまめにチェックしてみてはいかがだろう。
底のマチは約9.5cmあり、スリムなミラーレスならレンズとボディを別々にすれば収納できる
サイドにはApple Pencil専用ホルダー、逆サイドにキーホルダーストラップと芸が細かい
取材や試聴に必要な機材をクッション付きで隙間なくコンパクトに収納できた
従来のショルダーバッグは、フラップ式で面ファスナー固定、中まで黒くて視認性が悪い
有名ブランド品は質感も見た目も豪華だが、本革だけあってかなり重いのが難点
DRIFTは実測573gと軽く、外側にはタグやロゴのないミニマルデザインだ
写真・文/ゴン川野