ブラック企業が社会問題となる中、休暇制度の充実や健康サポートの支援など、手厚い福利厚生を用意しているホワイトすぎる企業が注目されている。好景気とはいえない時代に、なぜ働く側にとって〝おいしい〟制度を導入できるのか。その驚くべき福利厚生の内容とは!?
今回は他社のスタッフがうらやむ有休以外に取得できる休暇をピックアップ。体調やメンタルがどん底の時に使えるものや趣味活を支援するものなど様々!
好きな世界に浸るスペシャルな1日を
推しメン休暇
【内容】好きなアイドルなどの〝推し活〟のための年1日の休暇。チケット代やグッズ購入などのための費用5000円も支給される。
「『ハリー・ポッター』のロンというキャラ好きで、その舞台を見たいと思い〝推しメン休暇〟を使いました。ほかにも中国ドラマ『山河令』に出ているゴン・ジュン様にハマっていて、正直、年1回だけじゃ足りない(笑)」と話す松本さん。推し活のために休めるのはうらやましい限りだが、仕事のアイデアが生まれることにもつながっているという。
「ゲームライターをしているので、迫力ある舞台演出が刺激になりました。まだまだやれることがある! って」
社内には推しを抱える人が多いのだろうか?
「オタク気質の人がほとんど。最近は芸人のライブが見たいとか、裁判を傍聴したいという理由で申請した人もいましたよ」
申請理由の幅が広がったため、現在〝推しメン休暇〟という名称変更を検討しているのだとか。
ホストクラブが舞台のタイトル「No.XXXX?(ナンバーエックス)」は、その仕組みを研究するために、推しメン休暇を活用して夜の街を取材。
『ハリー・ポッター』の舞台演出が上のゲーム『夢職人と忘れじの黒い妖精』のシナリオ作りの参考になったという。
[社員の声]
シナリオディレクター 松本さん
ライブやイベントがいつ開催されるかわからないので使いどころが難しい休暇。社長、もっと推しメン休暇を増やして。
取材・文/渡辺雅史、齋藤めぐみ イラスト/小島サエキチ