コスプレは若者だけじゃない!
アメリカでは「一つのことに卓越した知識がある人」のことをギークと呼び、その道のスペシャリストとしてリスペクトされ、それを職業としている人もいる。
そんなギークな人々は、日本では若者が多いが、アメリカでは若者はもちろん、年配の人も多く、今回このコミコンに参加している人も、年配の人も結構多かった。
しかも、孫がいそうな年齢の方もコスプレを楽しみ、その完成度が高いことに驚く。
ポップカルチャーは「若者」のイメージがある日本と異なり、アメリカは自由の国。自分が好きなモノへの熱意は何歳になってもかわらず、それを貫いて楽しんでいる姿は、見ている方も楽しくなる。
日本アニメの浸透率の高さに驚く
アメリカの「コミコン」はアメコミが中心のため、スパイダーマンやバットマンなどマーベルやDCキャラクターのコスプレーヤーが多いが、日本のアニメやゲームキャラクターのコスプレをする人も多く、日本のアニメやゲームは世界的にも人気があることが伺えた。
さまざまな日本アニメのキャラクターに扮したコスプレーヤーに出会ったが、今年はアメリカでも映画上映があった「鬼滅の刃」のキャラクターが人気。
丹次郎のコスプレで背中に禰󠄀豆子を担いでいる人や、我妻善逸や甘露寺蜜璃など主人公ではないキャラクターに変身している人もおり、「鬼滅ブーム」は海を越え、アメリカでも人気が高いことを感じた。
「鬼滅」キャラクター以外も、「ワンピース」「進撃の巨人」「ナルト」などさまざまな日本のアニメキャラクターに扮した人を見かけたが、日本で今季アニメ放送がスタートした「チェンソーマン」の「パワーちゃん」のコスプレの人も多く、新しいアニメにもちゃんとキャッチアップしていた。
経済効果が高いコミコン
統計的にもアニメ関連のコンベンションでお金を使う人は多いというが、このロサンゼルスコミック・コンでは、昨年、2021年の一人当たりの平均支出は$237(約32000円)。$300以上支出した人の割合も12%と高く、経済効果が高いことがわかる。
確かに、来場者の多くが大きな買い物袋を持っており、人気のベンダーは列ができる所もあった。
アメリカでは物価高で買い物を控える人が多いと聞くが、コミコン会場を見る限りそんな不景気を感じさせないほど熱気に溢れ、アニメ界に「不景気」という言葉はないのではなかいかなと思わせてくれ、ついつい筆者も財布の紐が緩くなってしまった。
文/舟津カナ
編集/inox.