心拍変動から健康状態をチェック
さらにもうひとつの大きな特徴はHRV(心拍変動)テスト機能が搭載されているところ。心拍変動とは脈拍の間隔がどう変動するのかを計測し数値で表すもの。基本的に心臓は均等に脈を打つものですが、疲労やストレス、アルコールの摂取などでその間隔がわずかに変動し、その数値も変わって行きます。この時計はそのHRVデータを医療レベルのクオリティでチェックして自身の健康状態を確認することができるのです。
計測方法はすごく簡単。HRVテストモードを起動して、時計のベゼル部分に触れるだけ。約1分間、心拍数の変動を計測して、健康状態を示してくれます。
数値が高いほどリラックス状態にあり、また疲労から回復していることを表しています。これによって自律神経の状態や身体の状態を正確に確認でき、自分でも気が付いていない身体の状態に気づくことができます。よく運動している人なら、疲労状態のチェックにも使えますし、あまり運動していない人は仕事の疲れ具合のチェックにも使えます。
このHRVの要といえるのが、時計裏側の光学式心拍センサーです。前モデルから計測面がフラットになり、装着感がアップしていて運動中にも邪魔になりません。
“完走タイム予測”などランナーにうれしい機能が満載
ランニングで使ってみてまず感じたのは、GPSの起動がびっくりするほど早いこと。一般的なGPSウォッチだと、ランニングモードを起動する際に、ビルなどが少ない開けた場所に移動すると、自分の位置が捕捉されやすいのだが、この時計の場合はそんなことをする必要がありません。ビルの谷間の中でも、すぐに位置が捕捉されます。場所によっても違いが出るとは思いますが、起動して5秒ほど。あくまで感覚的なものですが、一般的なGPSスポーツウォッチの1/10くらいだと思われるので、ストレスはまったく感じません。
バッテリーをかなり使用しますが、正確な2周波数帯を使用するモードを使用して走ってみました。リアルタイムで表示されるペースや距離、走ったルートの軌跡はかなり詳細に記録されている印象。
元々、カロスのスマートウォッチは通常のGPSモードでも正確な位置情報を記録しますが、軌跡を見るとより正確さを増しているようです。拡大してみてもその軌跡がスムーズ。
継続的にデータを蓄積していくことで、ランナーごとの疲労度とそれからの回復時間も提示する。疲労具合を把握しつつ長期間ランニングを続けることで、レベルアップが期待できる。
さらにランニングを継続していくと、10㎞、ハーフマラソン、フルマラソンなどの完走予測タイムを示してくれます。あくまで「予測」ですが、自分の持ちタイムと比べてみるとかなり近い数値を割り出してくれます。
また時計に継続的にデータを蓄積していくことで、ランナーごとの疲労度とそれからの回復時間も提示してくれます。自分では気が付かない疲労具合を示してくれるので、怪我を防ぎながら長期間ランニングを続けることができます。