取引先を会食に誘う場合、メールでの日程調整や会場案内をする機会があります。失礼のないよう、メールの書き方には気を配りましょう。お誘いメールを送るときの事前準備や、基本的なマナーを紹介します。日程調整や会場案内の例文も見ていきましょう。
会食のお誘いメールを送る前の事前準備
取引先との会食では、お誘いメールを送る機会がよくあります。まずは、お誘いメールを送る前に準備しておきたいポイントを見ていきましょう。
店選びと仮予約
取引先との会食では、店選びと予約が重要です。相手の好みやアレルギーの有無、予算など大切なポイントは複数あります。スケジュールによっては、会食が決まった後で探しても適当な店が見つからない可能性があります。メールを送る前に、ある程度店の候補を決めておくことが望ましいでしょう。
予約のタイムリミットによっては、仮予約が必要になることもあります。その際は飲食店側の迷惑にならないよう、手当たり次第に仮予約を入れることを避けるといった配慮も求められます。キャンセルポリシーの確認もしておき、会食の予定がなくなったときにはすぐに連絡を入れましょう。
ただし、お誘いメールの送信と店選びは担当者が異なることもあります。どこまで任されるのか、業務内容の確認も大切です。
早めの連絡を心掛ける
会食のお誘いメールは、できるだけ早いうちに送りましょう。特に忘年会・新年会のように時期が決まっているものは、取引先のスケジュールが埋まる可能性もあります。
1カ月前までにはお誘いし、スケジュールを伺うのが一般的です。スケジュールが埋まりやすい重役を誘うときや、時期固定のイベントにお誘いするときには、2〜3カ月前にお誘いメールを送るケースもあります。
お誘いメールが遅れると日程の調整が難しく、会食の機会を逃してしまうかもしれません。なるべく、余裕を持って行動しましょう。
会食のお誘いメール送信時の基本マナー
会食のお誘いメールを送るときは、件名や内容に気を配りましょう。事前に話をしている場合でも、マナーを押さえておくと調整が進みやすくなります。基本的なメールの書き方とポイントを見ていきましょう。
分かりやすい件名を意識する
会食のお誘いメールは、一般的にビジネス向けのメールアドレスに送信します。個人・会社を問わず、仕事関連のメールが届くメールアドレスです。メールが紛れてしまわないよう、『新年会の日程調整の件』『会食の日程について』など、分かりやすい件名を設定しましょう。
メールを受け取るのが本人なのか、秘書や同僚なのか、送信側には判断できません。たとえ事前に話をしているとしても、ひと目で分かる件名を意識しましょう。長すぎる件名は、何を伝えたいのか分からなくなる恐れもあります。件名に記載するのはイベント名や締切など、重要な項目のみにとどめましょう。
挨拶文や署名を忘れずに
ビジネスメールには、基本の型があります。会食のお誘いだけでなく、取引先にメールを送る場合は抜けがないよう注意しましょう。最初に宛名を記載し、挨拶文と用件を述べます。締めの言葉と署名も必要です。
挨拶文とは、『いつもお世話になっております』のような、相手に対する挨拶を示します。締めの言葉は、『よろしくお願いいたします』のようなメールの最後に書く言葉です。署名には、メール送信者の名前・部署・連絡先などを記載するのが一般的でしょう。
相手の都合に配慮する
会食のお誘いをするときは、相手の気持ちを考えましょう。喜んでもらうために開催する会食で、相手に気を遣わせるのは避けたいところです。
日程はできるだけ相手の都合を優先し、変更や都合がつかないときに申し出やすい雰囲気を心掛けましょう。候補日をいくつか設定する・都合のよい日を教えてもらうなど、日程調整には配慮が必要です。
コロナ禍により、会食を避けているケースもあります。業界や企業の方針によっては、会食以外のおもてなしやランチ会の方が喜ばれるでしょう。
会食のお誘いメールの例文
お誘いメールを送るパターンは、いくつかの例があります。取引先のスケジュール確認や候補日の案内、日時と会場のお知らせなど、それぞれのパターンを見ていきましょう。
相手の都合を確認する場合
会食のお誘いメールでは、相手の都合を確認するところから始めるのが一般的です。都合を確認し、日程を決めてもらうための例文を紹介します。
件名:【会食の日程のご相談】○○(会社名) ○○(名前)
○○株式会社
○○部 ○○様
いつもお世話になっております。○○(会社名)の○○(名前)です。
先日、弊社の○○よりお伝えさせていただいた、会食の日程調整の件でご連絡いたしました。
会食の日程は、○月中を考えております。○日以降で、ご都合のよい日はありますでしょうか?
いくつか候補日をお知らせいただけますと幸いです。
お忙しいところお手数をおかけいたしますが、ご確認のほど何卒よろしくお願いいたします。
(署名)
候補日が決まっている場合
会食のお誘いメールを送るときに、候補日が決まっているケースもあります。候補日を提案する場合は相手の都合がつかないことも考え、配慮が必要です。例文を見ていきましょう。
件名:【会食の日程のご相談】○○(会社名) ○○(名前)
○○株式会社
○○部 ○○様
いつもお世話になっております。○○(会社名)の○○(名前)です。
先日お話させていただいた会食の件で、ご連絡いたしました。
以下の日程で、ご都合のよい日はありますでしょうか?
・○月○日(月)○~○時
・○月○日(火)○~○時
・○月○日(水)○~○時
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、○月○日(月)までにご回答いただけますと幸いです。
ご都合がつかない場合は日程の調整をいたしますので、遠慮なくお申し付けください。
お手数をおかけいたしますが、ご確認のほど何卒よろしくお願いいたします。
(署名)
日時・場所を案内する場合
決定した食事会の日時・場所を案内するときは、会場の地図や緊急連絡先を添えるとスマートです。日程調整後、会場や時間帯を知らせましょう。例文を紹介します。
件名:【会食の日程・会場のご案内】○○(会社名) ○○(名前)
○○株式会社
○○部 ○○様
いつもお世話になっております。○○(会社名)の○○(名前)です。
先だってご連絡しております会食の日時と会場が決定いたしましたので、お知らせいたします。
日時:○年○月○日(月)○~○時
会場:郵便番号
住所
店舗名
JR○○駅○○口徒歩3分(地図のURLまたは添付ファイルの案内)
食事会についての質問・確認・緊急連絡などございましたら、○○(担当者名と電話番号)までご連絡ください。
それでは○○様にお会いできることを、楽しみにお待ちしております。
(署名)
構成/編集部