パブリックドメインの確認方法は?
できるだけ予算を抑えるために、使用料を払わずに済む素材を使いたいと考える人は少なくありません。パブリックドメインは、予算削減にぴったりだといえます。
しかし、世の中には多くの素材が溢れているので、どれがどんなルールで利用できるものなのかを、しっかりと見極めて適切に扱わなければなりません。その素材がパブリックドメインかどうかは、どのように判断すればよいのでしょう。
素材そのものより掲載サイトで調べる
動画や画像を集めたサイトや個人ブログなどで見かけた素材を、自分も使用してみたいと思うことがあるでしょう。しかし、誰かがパブリックドメインとして使っていたというだけでは、確実ではありません。
素材そのものが本当にパブリックドメインであるかどうかは、『出典』をチェックしどのサイトに掲載されていたものなのかを調べた方が安心です。
掲載元のサイトが分からない場合や、パブリックドメインかどうかはっきりとしない場合は、トラブルを避けるためにも無理に使用しない方がよいでしょう。
明らかに古い作品だと分かるものでも、国によって著作権の保護期間が異なります。例えばメキシコのように、著作権の保護期間が著作者の死後100年以上である国も存在するのです。
反対に、保護期間が短く設定されているケースもあるので、国ごとの著作権のルールを正しく把握して利用しましょう。
パブリックドメインが見つかるサイト
パブリックドメインを使用して作品を作ったり著作の資料にしたりしたいけれど、なかなかよいものが見つからないという人もいるでしょう。理想の素材探しに役立つように、多くのパブリックドメインを扱っているサイトを紹介します。
メトロポリタン美術館
世界最大級の美術館として知られている、アメリカの『メトロポリタン美術館』のサイトには、パブリックドメインの作品が数多く掲載されています。世界的に有名な名画を高画質でダウンロードでき、商用利用も可能です。
西洋の画家だけでなく、菱川師宣や喜多川歌麿など日本の画家の作品も多く見つかります。
名画の数が膨大なので希望のものを探し出すのが大変ですが、作品名や絵画名などのキーワードだけでなく、年代・国・アートスタイルなどから絞り込んで検索できるところが便利です。
Art Collection – The Metropolitan Museum of Art
ナショナル・ギャラリー・オブ・アート
『ナショナル・ギャラリー・オブ・アート』はアメリカのワシントンDCにある国立美術館で、ヨーロッパの美術品が多く展示されていることで知られています。
オープンアクセス画像(Open Access Images)の項目をクリックすると、5万点以上の美術品の閲覧と、パブリックドメインの作品のダウンロードが可能です。その中には、世界的に有名なゴッホやモネなどの名画も含まれています。
オープンアクセスポリシーから詳しい著作権法をチェックできるので、利用の際はチェックしてみましょう。
Open Access Images|National Gallery of Art
NYPL Digital Collections
『NYPL Digital Collections』は、ニューヨーク公共図書館が提供する資料を集めたサイトです。ホームページにアクセスすると、数多くの歴史的に貴重なデジタル資料の閲覧とダウンロードができます。
検索ウィンドウの下にあるチェックボックスにチェックを入れれば、パブリックドメインだけを絞って検索できて便利です。資料の種類は多岐にわたり、写真や動画だけでなく版画・地図・写本などさまざなものが見つかります。
膨大な資料を、ジャンルや場所などで絞り込んで検索することも可能です。アメリカの歴史が分かるものだけでなく外国の資料も含まれており、日本の風俗を知れる浮世絵などもダウンロードできます。
構成/編集部