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モバイルSuicaやLTEに対応した「Pixel Watch」は〝AndroidユーザーにとってのApple Watch〟となるか?

2022.11.10

Suica対応はうれしいポイントだが…

石川氏:あと、Fitbitを買って、Pixel WatchでもしっかりとSuicaに対応してきたのは大きい。Suicaがなかったらここまで注目されていなかったと思います。ただ、Suica周りの設計はまだまだわかりにくい。

Suica対応

房野氏:Pixel Watch用に新しいモバイルSuicaカードを作らないといけないんですよね。

石川氏:そうですね。機種変更時のように、スマートフォンに登録しているSuicaのデータを移すことはできません。

房野氏:Apple Watchに慣れていたので、この仕様に混乱してしまいました。

法林氏:それはApple Watch以外の、Suicaが使えるスマートウォッチ全般で同じ。どちらかというと、JR東日本のシステムが良くないんじゃないかと。

石野氏:Pixel WatchのSuicaに関しては、本当にGoogle Payに同梱されているのかも怪しい。本当はFitbitと同じ仕組みなのに、Google Payの一部として表示しているから、アカウントを変えないと入れないといった仕様なのではと疑ってしまいます。

房野氏:Google Payというウォレットに表示しているだけということですね。

法林氏:怖いのは、「Pixel Watch 2」のような次世代のデバイスが出た時に、残高を移行できないといった問題が起こりそうな点。Apple Watchはそのあたりを最初からきちんと理解して、設計している。

石野氏:ありそうですね。Apple Watchは移行が簡単ですけどね。

石川氏:Google Payは日本版が特殊で、グローバルとは違う仕様なので、余計ややこしくなっています。

法林氏:Apple Watchは、日本市場で、「スマートフォンとスマートウォッチの決済機能の関係は、こういうのが良いよね」という形を作り上げていった。ただし、それはソフトもハードも作るメーカーの環境だからこそできる部分もある。Androidの場合は、Google Pay自体が、何回も名前を変えたりと、右往左往しているので、なかなかうまくいかない。

石川氏:あと、日本ではFeliCaネットワークスが強いので、どう協力して作っていくのかが課題です。

法林氏:Apple Payの中には、FeliCaネットワークスの存在って全然見えないもんね。

石野氏:完全に裏方に徹している感じですね。

法林氏:そう。本来のFeliCaネットワークスの立場はそうあるべきなんじゃないかな。フィーチャーフォン時代に、おサイフケータイの勢力が強かったので、各社それに従わざるを得ない状態になっている。

石野氏:同じチップを、Google Payとおサイフケータイアプリの2つが奪い合っているような状態になってしまっています。

房野氏:Apple Watchの場合は、時計でできることは、全部iPhone内のWatchアプリから操作できるのに、Pixel Watchは時計側からしかできない操作がありませんか?

法林氏:ちゃんと両方でできるけど、整理されていない感じはあるよね。ただ、Pixel Watchの登場で、Android系スマートウォッチのベースとなる環境ができたので、これをきっかけにいろいろな人が使っていくようになるといいなと思います。

 個人的には、Pixel Watchの画面サイズ(41mm)は小さい。もう少し大きいほうが良かったな。

房野氏:かわいらしいサイズ感ですよね。

石野氏:そういった意味でいうと、バリエーションがワンサイズしかないし、バンドの種類も少ない。

石川氏:まあ、初代ですからね。1つ懸念しているのは、Pixel Watchもそうですし、Pixel 7やPixel 7 Proがすごく頑張っているのはわかりますが、逆に数年後には、Androidの中でPixelしか生き残れないような状況になってしまうのではという不安もあります。端末代金が安いから選ばれるのは良いけど、Androidというエコシステム全体を見た時に、ほかのメーカーが頑張れる要素がないと、他メーカーは辛くなっていきます。

石野氏:現状はPixelのシェアがそこまで大きくないので大丈夫ですが、今アメリカでPixelのシェア率が急上昇しているという話もありますし、日本でもぐいぐい台数を伸ばしていますからね。

法林氏:Pixel 6aは日本でも相当売れているしね。

Pixel 6a

石野氏:そもそもPixelは、ヨーロッパやアジアではあまり売れていなくて、アメリカと日本でしか人気がないという話もありますが……。グーグルの海外法人第1号も日本ですしね。

法林氏:ただ、円安といった側面もあるとは思いますが、グーグルがデータセンターも含めて1000億円を日本市場に投資するというのも、悪くない話だよね。日本は海外に後れを取っているとよくいわれますが、アップルもグーグルも日本に研究所があるし、グーグルはストア(リアル店舗)を作りたいともいっている。日本のモバイルユーザーの使い方を見たいという話ですね。

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