企業にとって、欲しい人材であるかどうかを手軽にチェックできる適性検査だが、受験者側からしたら、正直に答えて落とされたのではたまったものではない。そのため、適性検査で自分をよく見せるために「嘘の回答」をした経験がある人は、意外と多いのではないだろうか?
アッテルはこのほど、就職活動で適性検査を受けたことがある社会人300人を対象に「適性検査に関する実態調査」を実施。その結果をグラフにまとめて発表した。
適性検査の性格診断、6割以上が「自分を良く見せようとした」経験あり
就職活動で適性検査を受けたことがある社会人300人に「適性検査の性格診断で自分を良く見せようとしたことはあるか」と質問したところ、「はい」と答えた人は60.3%と半数以上の人が就職活動時に適性検査で回答をごまかした経験があることが明らかになった。
「適性検査の性格診断で自分を良く見せようとしたことはある」と回答した118人にその理由を聞いたところ、「受かりたかったから」が74.6%と一番多く、「企業の求める人材に近づけるため」が47.5%と続いた。自分の行きたい会社に就職できるように、本音ではない回答をし、企業の求める人材に近づこうとしていることがわかる。
また、全員に「自分を良く見せようとした質問内容」について聞くと、一番多かったのが「人と話すのが好き」などコミュニケーション能力に関する質問で27.3%、続いて「落ち込みやすい」「イライラしやすい」などストレス耐性に関する質問で20.7%、以下「粘り強い性格である」など忍耐力に関する質問が19%、「人を率いていきたいと思う」などリーダーシップに関する質問が13%と続いた。
適性検査でごまかしたことで、入社してから会社と合わない可能性があるかもと約半数が不安に
自分を良く見せるためにごまかしたことのある人が多い一方で、正直に答えなかったことで不安に思っている人が多いことも明らかになった。
「適性検査に正直に答えないことで、どんな不安があるか」聞いたところ、「入社してから会社が合わない可能性がある」と47.3%と半数近くが回答しており、不安がありながらもひとまず入社するためにごまかして答えていることがわかった。
「ごまかす必要のない適性検査を受けて、自分に合った会社に入りたいか」という質問には80.3%もの人が「はい」と回答しており、正直に答えてこなかった人でも、試験後に様々な不安が残るため、多くの人が、本当は適切な適性検査を受けて自分に合った会社への入社を希望していることもわかった。
<調査概要>
調査対象:就職活動で適性検査を受けたことがある人 300人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年8月29日~8月30日
出典元:株式会社アッテル
構成/こじへい