キーボード
キーボードはフルサイズの日本語配列となっており、テンキーも搭載されています。キーの沈み込みは1.5mmで、適度に跳ね返りがあり、快適なタイピングが可能。ただしテンキーがある分、ホームポジションが若干左になるので、慣れるのに時間がかかる人もいるかもしれません。
特徴的なのが、テンキーの上に配置されているショートカットキーです。一番右に配置されている「カメラOn/Off切替キー」は、オフにすることで内蔵カメラへの電力供給自体を遮断することで、ハードウエアレベルで機能を切ることが可能。虫眼鏡マークの「AI Searchキー」を押すと、パソコン内の設定やファイルにアクセスできるだけでなく、Web検索が行えます。特にWindows 11では、設定アプリとコントロールパネルが別で用意されていたりと、操作しにくい部分があるので、AI Searchより簡単にアクセスできるのは魅力です。
また、キーボードの右上には指紋認証センサー内蔵の電源ボタンを搭載。起動と同時にロックの解除が行えるのは便利です。なお、HUAWEI MateBookシリーズの多くには、キーボード側にポップアップ式のWebカメラが搭載されていますが、HUAWEI MateBook D 16ではディスプレイ上部のべセルに格納されています。
機能・性能
HUAWEI MateBook D 16だけでなく、多くのMateBookシリーズに共通する機能として、「HUAWEI コントロールパネル」があります。いわゆる、iPhoneやAndroidスマートフォンのコントロールパネルに近い機能で、スクリーンショットや画面録画、メモ帳の起動などのショートカットが配置されています。また、ほかのHUAWEIデバイスと接続して使用する際には、ここに接続状況が表示されます。
冒頭でも触れた通り、Web会議に強みを発揮する機能、性能もHUAWEI MateBook D 16の特徴。ベゼルに格納されたWebカメラは1080PのAIカメラとなっており、88度の広角撮影が可能。ユーザーの動きに合わせて、自動的に画角を調節したり、目線がカメラに向いているように補正する機能が搭載されています。
マイクは、ユーザーの体の正面へ向くように配置されており、最大5m離れた場所からでも収音が可能。AIノイズキャンセリング機能が搭載されており、周囲の音を遮断しながらWeb会議が行えます。実際に試していても、音の通りはかなり良い印象で、外付けのマイクやイヤホンと接続しなくても、十分な性能です。
そのほか、搭載CPUは第12世代インテル Core i5。メモリは8GB、16GBのいずれかで、ストレージ容量は512GBとなります。ハイエンド構成とはいいませんが、軽い画像編集程度であれば快適にこなせます。バッテリー駆動時間はメモリ8GBモデルが約9時間、メモリ16GBモデルが約8.4時間で、1日屋外で使用するには十分なスペックとなっています。
大画面ディスプレイとWeb会議に最適化した機能、バランスの良いスペックが特徴
HUAWEI MateBook D 16は、16型の大画面ディスプレイが特徴のノートPCではありますが、Web会議で活躍するWebカメラ、マイク性能や、バランスの良いスペック構成も魅力的な製品。
公式ストアでの販売価格は、メモリ8GBモデルが17万8200円、メモリ16GBモデルが19万2800円となります。一般的なビジネス用途であれば余裕で活躍できるスペックと考えると、決して高い印象は受けません。サイズや質量から、万人受けする製品とはいいませんが、大画面ノートPCを探している人には、ぜひ試してほしい1台です。
取材・文/佐藤文彦