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社員研修にクイズを取り入れる企業が増えているのはなぜ?

2022.10.20

ビジネス研修において社員のモチベーションが低いというのはよくある課題。その解決策は企業それぞれで模索されているが、その一つに「クイズ」を取り入れる方法がある。クイズを取り入れることで、社員の研修や学習へのモチベーションが上がり、結果的に教育効果が期待できるという。そこで具体的なメリットや方法について、クイズ研修提供社に尋ねてみた。

「クイズはビジネスに役立つと思う」55.6%

企業向けにクイズ研修を提供している株式会社キュービックが先日「クイズに関する調査」を実施した。対象は全国の15歳~79歳の男女1,000名。

そのうち有職者579名に対して投げかけられたビジネスに関連する問い「クイズはビジネスに役立つと思う」については55.6%が「あてはまる」と回答し、「クイズはビジネス研修に役立つと思う」については51.1%が「あてはまる」と回答した。

半数以上が、クイズはビジネスや研修に役立つと認識していることがわかる。

企業が社員研修にクイズを取り入れるメリット

企業が社員のビジネス研修にクイズを取り入れることには、どんなメリットがあるのだろうか?

キュービックのクリエイティブプランナー尾林衡史氏は次のように述べる。

「クイズを研修に取り入れることで、研修受講者は取り組みやすさを与えるとともに、記憶の定着がはかりやすい点がメリットとして受け止められていると思われます。

早押し機や大勢で一斉に解答できるシステムなどを用いることで『クイズ番組に出場しているような雰囲気』にし、日常のルーティン業務と異なる非日常感を感じることで、モチベーションアップにつながるかと思います」

●チーム制にするとよりメリットがある

また、クイズの形態を利用した「ビジネスクイズ研修」を提供している株式会社アーベントの代表 山根康二氏は、次のようにメリットを挙げる。

「ビジネス知識・発想力のリテラシーが向上することはもちろん、チームを組んで問題に取り組むことでチームワークが生まれたり、社員のいつもとは違う一面を見ることで、改めて各社員のキャラクターを知ることができ、その後のコミュニケーションが取りやすくなるなどのメリットがあります」

クイズ研修におすすめのクイズとはどんなもの?

研修にクイズを取り入れることは、効果的に社員の意欲を引き出すことができるようだ。

ところでクイズを研修に取り入れる場合に、どのようなクイズのラインアップや種類がおすすめだろうか? キュービック 尾林氏は次のように回答する。

「研修の目的や方法によって異なってきます。例えば目的は個人の学習度合いを測るため、運動会のような親善を兼ねたチーム単位の協調や結束度合いをはかるためなど、方法はオフラインでのイベント、eラーニングなどのシステム内での出題などに応じて変わります。

そのため、出題ラインナップとしては大量の選択式問題、複数人で正解を導くタイプの問題、謎解きなど発想力やひらめきを要する問題など、さまざまにご用意しています。社史や参考図書、クライアントの事業に関する法律などからの作問依頼も少なくありません」

研修の対象者によっても、クイズの問題の内容は変わるという。

「対象が新入社員、入社2~3年目の若手社員、管理職候補など特定の層に向けられている場合、それぞれの現在の地位や求められている課題に合った問題を作成する必要があります。その際は先方のご担当者にヒアリングをした上で適切な問題を作成しています」

●ひと工夫でさらに効果を発揮

作問の工夫によっても変わる。尾林氏は「チームビルディングが目的なら『競わせる』ことは必要です。例えば体力や技能をからめて解答権を得るスタイルの出題で、普段は見られない社員さんのキャラクターが垣間見えることもあります。このように個人が輝けるきっかけとなるような出題や形式を心がけています」と話す。

アーベント山根氏は「知識問題はもちろんですが、発想力を問う問題や答えのない問題を出すのも面白いと思います。発想力を問う問題とは『アマゾン社は会議の際にあえて空席をひとつ設けますが、その意図は?』などの問題。答えのない問題とは『ドラえもんの道具を使って会社の売上をUPさせてください』などの問題です」と話す。

クイズ研修が効果を発揮するためには、クイズそのものの創意工夫も求められるようだ。

クイズ研修の課題と解決策

クイズ研修を実施するに当たっては、課題が生じがちだ。どんな解決策が考えられるだろうか。キュービック尾林氏は主な課題に関して次のように解説する。

「クイズは本来遊びですので、通常の研修と比べると緊張感がなくなることもあります。そのため上位入賞者やチームには表彰を行ったり、最後まで飽きないように司会者の方が盛り上げる演出をしたりするなどの工夫をしています。

また個人やチームで競う形式の際に、入社年数や序列などによる銃熟度や専門性の違いによって、同じ土俵で戦えない場合があります。その場合、学校の運動会では競技によって適材適所で出場選手が異なるように、研修でもチーム編成をユニークなものにして、多くの方が積極的に参加できる問題やステージを用意することが大切です」

自己学習にクイズを取り入れるには?

ちなみに自己学習にクイズを取り入れるとするなら、どんな方法が考えられるだろうか。アーベント山根氏は次のように述べる。

「新聞やビジネス本を読むなど、ビジネスに関する情報をインプットする際に、自分がビジネスクイズの出題者になるつもりで情報を整理すると良いのではないでしょうか。そのクイズは営業でのトークや同僚との雑談にも活用できますし、仕事に活用、応用できる機会も多くなると思います」

クイズ研修は、クイズという面白みのある独特の手法と工夫、演出の仕方によって社員のモチベーションアップに役立つさまざまな効果が期待できるようだ。

【調査出典】
キュービック「クイズに関する調査」

取材・文/石原亜香利

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