■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
これまでマルチツールと言えばプライヤーをメインにナイフブレードやノコギリを搭載したものが多かったが、近頃チラホラ登場しているのがハンマーをメイン機能としているタイプだ。
ベアーシステム「GRIPREX」(8800円)もそのひとつ。
ハンマーにバール、プライヤー、ナイフなど全14機能を搭載しながら重量を260gに抑え、持ち運びやすく仕上げているのが特徴だ。
どんな機能が搭載されている?
ハンマーの反対側はバール。おもしろいのはハンマーとバールが半分に分かれてプライヤー、ペンチ、ワイヤーカッターとなることだ。
プライヤーやペンチはワイヤー式のバネが入っているので簡単に開く。楽に片手で操作できる仕様だ。
ロックの操作も片手でOK。左手でも試してみたところ、グリップが細身なので親指が届く。右手でも左手でも操作はしやすい。
ハンマーの反対側に搭載されているのは刃渡り6.5cmのナイフブレード、ヤスリ付きのノコギリ刃、マイナスドライバー7.0兼用ボトルオープナー、ドライバー(+型PH1、-型4.0、梅花型T8、6角型H2のビットを装備)。ブレードなど使いたい機能を180度開くとロックされる。使用後はロックをスライドすることで解除可能だ。
ジュラルミンやチタンのペグなら十分使える
「GRIPREX」の素材はステンレス合金とアルミ。ハンマー部分は本体脇のハンドルへと続く一体型だが、プライヤー機能もあるためボルトでとめている。
軽さ、そしてボルト止め部分があるため鍛造ペグのような重厚感のあるペグをガンガンたたくには正直、力不足だが、ソロキャン用のジュラルミンやアルミ、チタンのペグであればまずまず。軽量だがヘッドが重く、自然な力で振り下ろせる。靴底でペグを押し込むよりも確実にペグが入るし曲げにくいし、石を持ってペグを押し込むよりもスムースだ。
ただしこれは、今回試した締まった土での使用感。石混じりの硬い地面での使用は少々厳しい。
バールはペグ抜きに。締まった土がペグに絡んで手だけではうまく引き抜けないが、薄めの先端がスッと入り無理なく力をかけられた。
ほかにも廃材を薪として使う場合に残っていたクギを抜き取るなど、バールはキャンプで活躍する機能だ。
焚き火にケトルを吊り下げる時やダッチオーブンの蓋を持ち上げるなんて時にもバールが重宝する。
プライヤーメインのマルチツールでは火にかけた鉄板をつかむことが多い。「GRIPREX」でもできなくはないが、プライヤーの先端が幅広だしハンマーとバールが飛び出ている。鉄板を載せる五徳の形によっては引っかかるかも。十分注意したい。
吊り下げ金具が取れてしまったLEDライトに針金を通して代用してみた。先端が広いので細かな作業は不向きだが、キャンプ場での簡易修理ならなんとかなる。
また、薪をまとめた針金をプライヤーの根元にあるワイヤーカッターで切るなんてことができるのはありがたい。
「GRIPREX」のノコギリで無理なく切れるのは厚さ3cm程度の木材だ。刃が6cm程度なので厚さ4〜5cmになると苦戦する。
ソロキャン用の小型焚き火台のために薪を切る場合、市販薪はギリ対応可能だがあまりに太い薪は鉈で割ってから切るしかない。
ハンマーの出っ張りが小指にかかるのでグリップ力が高い。ノコギリの場合、軽い力でも引けるので作業しやすく感じた。
うれしいのはドライバービット4本を本体に格納できること。
ベアーシステムによると「GRIPREX」のソケットには、付属ビット以外にも径3.8mmの6角軸のビットであれば装着できるという。
増し締めなどに役立つドライバー。古いライトなどは乾電池交換時のフタ開け閉めに必要だ。いずれも使用頻度は低いがイザに備えておける機能といえる。
「GRIPREX」のメイン機能であるハンマーは軽さが徒となり、石混じりの硬い地面でハンマーを使うと骨が折れる。
パップテントやワンポールテントのような非自立型テントユーザーにとって「GRIPREX」のハンマーはあくまでサブだと考えたほうがいい。
一方、自立式のソロテントユーザーであればよほど強風でもないかぎり、ペグが効きづらい場面では重石で対応できる。ペグの材質にもよるが、荷物をできるだけ増やしたくない自立式テントユーザーであれば「GRIPREX」のハンマーはメインになり得る。その他の機能も専用工具ほどの使いやすさはないが、バールは何かと使えるし、自分に必要なビットを用意することでかなり実用性を高められる。緊急時への備えという意味では十分だ。
取材・文/大森弘恵
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構成/DIME編集部