「生粋」の対義語
生粋にはどのような対義語があるのでしょうか。「正当な」「生まれながらの」の逆を表す言葉を見ていきましょう。
疑似・亜流・不純
生粋とは逆の意味を表す対義語には以下のようなものが挙げられます。
- 疑似(ぎじ)
- 亜流(ありゅう)
- 不純(ふじん)
疑似は「本物によく似ていて紛らわしいさま」を表す言葉です。正当ではない・偽物といった意味合いになり、「疑似体験」「疑似餌(ぎじえ)」「疑似的」など、一般的に疑似単体ではなくほかの単語に付けて使います。
亜流とは「本物を真似たもの」「本物に似た独創性のないもの」に使われる言葉です。ドイツ語でEpigonen(エピゴーネン)ともいい、ギリシャ語の「後から生まれたもの」という意味のepigonoiが語源となっています。
不純は「純真でない」「混じりけのある状態」を差し、「不純な動機」「不純物」といった使い方をします。
「生粋」と誤解しやすい言葉
類義語のなかでも、「純粋」は使い方が生粋と酷似しています。微妙な意味合いの違いが感じられるよう例文を挙げて紹介します。
「生粋」と「純粋」の違い
「生粋」も「純粋」も混じりけのないさまを表していますが、実際に使ってみるとニュアンスの違いを感じられると思います。生粋は以下のように使うのが一般的です。
- 彼女は生粋の江戸っ子だ
- 彼は生粋の青森県人だ
純粋を使うときは、以下のような場面です。
- この馬は純粋なアラブ種だ
- あの人は純粋な心の持ち主だ
- 純粋なはちみつは高価だ
生粋はその人の生まれや育ちに関して使われるもので、純粋はモノや人の状態を指す言葉であることが分かります。どちらも同じ「混じりけのない状態」を意味していながら、意味合いが少し異なることに注目して使い分けましょう。
構成/編集部