日本列島はいつ大地震に見舞われてもおかしくない状況が続いている。かといって怖がってばかりはいられない。最新の防災情報を把握し、備えさえ万全にしておけば、少なくとも、2次、3次災害を防ぐことができるはずだ。
「巨大地震の発生時は、はっきりいって何もできない。しゃがみ込むしかないんです。でも、2次3次災害を防ぐために、正しい備えをしっかりしておくのは重要」と話すのは、阪神・淡路大震災の被災者であり、東日本大震災では東京で帰宅難民を経験したというNPO法人プラス・アーツ理事長の永田宏和さん。
「ビジネスマンは、まず自分の身を守るため、個人装備を充実させてください。そのために、コンパクトで高機能なアウトドアグッズは最適です。まず、照明は懐中電灯ではなく、両手があくヘッドライトを。通話はできなくてもインターネットはつながる可能性が高いので、携帯電話やそれに必要な充電器はマストです」
高層ビルはかなり耐震性が高いので慌てて出ず、揺れがおさまるのを待つ。落下物がなければ、ビル内はかえって安全だとも言われる。永田さんが教えるビジネスマン防災術をシーン別にチェックしていこう。
■■イザ!という時に備えるオフィス防災3か条
1 明かりは個人装備、肌身離さず
大地震直後は必ず停電するといっても過言ではない。夜間などの安全確認のためには、ライトは必須。個人装備には両手があく、ヘッドライトを。
2 電源確保のための準備を万端に
携帯電話やPCがあっても、いざという時に電池切れでは意味をなさない。電源を確保するために、手回し式や、ソーラー式の充電器を携行しよう。
3 帰宅支援マップでルートを把握
大都市ならではの2次災害が、帰宅難民。仕事先から自宅まで徒歩で帰ることを考えて、帰宅支援マップなどを準備し、ルートを確認しておく。