子どもたちを預かり、適切な教育を施さなければならない教員は大変な仕事だ。では、教職に従事する人たちはなぜこの仕事を選び、どんな時にやりがいを覚えるのだろうか?
ジブラルタ生命保険はこのほど、20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)2,000名(男性1,000名 女性1,000名)を対象に「教員の意識に関する調査」を実施し、集計結果を発表した。
教員になりたいと思った理由 1位「尊敬する教員・憧れる教員に出会ったから」
全国の20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)2,000名(全回答者)に対し、教職について質問した。
まず、全回答者(2,000名)に、教員になりたいと思った理由を聞いたところ、「尊敬する教員・憧れる教員に出会ったから」(36.9%)が最も高くなった。“恩師”との出会いがきっかけになった人が多いのではないだろうか。次いで高くなったのは、「教えることが好きだから」(33.6%)、「子どもが好きだから」(32.1%)、「収入が安定しているから」(27.3%)、「専門分野の研究をしたいから」(12.2%)だった。
そのほか、「学校(先生)が嫌いだったから」や「学校が好きでなかったから」など、自分自身で学校をより良くしたいという思いを持って教員を志した人もいるようだ。
男女別にみると、男性では「クラブ・部活の指導をしたいから」が17.1%と、女性(4.6%)と比べて10ポイント以上高くなった。他方、女性では「子どもが好きだから」が38.0%と、男性(26.2%)と比べて10ポイント以上高くなった。
教員としてのやりがいを感じるとき〜「児童・生徒の成長が感じられたとき」
次に、教員としてどのようなときにやりがいを感じるか聞いたところ、「児童・生徒の成長が感じられたとき」(79.4%)が突出して高くなった。学校生活において児童・生徒の成長を間近で感じられたときに、教員をしていてよかったと実感する人が多いようだ。
次いで高くなったのは、「児童・生徒の笑顔をみたとき」(52.8%)、「児童・生徒と感動を分かち合えたとき」(45.8%)でした。児童・生徒と一緒になってうれしさや楽しさ、感動を共有できた瞬間に、やりがいを感じる人も多いことがわかった。
そのほか、「自分の仕事が評価されたとき」(38.2%)や「自分の成長を実感したとき」(26.7%)、「児童・生徒が卒業後に会いにきたとき」(24.6%)、「児童・生徒が卒業後に活躍したとき」(19.6%)などが上位に挙がった。
男女別にみると、女性では「児童・生徒の笑顔をみたとき」が60.1%、「自分の仕事が評価されたとき」が43.7%、「保護者からお礼・感謝されたとき」が40.3%と、男性(順に45.4%、32.6%、28.6%)と比べて10ポイント以上高くなった。
理想の教員像〜「授業がわかりやすい」
教員には、“理想の教員像”として、どのような姿をイメージしている人が多いのだろうか。
全回答者(2,000名)に、理想の教員像を聞いたところ、「授業がわかりやすい」(75.6%)が突出して高くなった。児童・生徒の目線でわかりやすい授業を行える教員を、“理想の教員像”とイメージしている人が多いようだ。
次いで高くなったのは、「児童・生徒のやる気を引き出している」(56.1%)、「児童・生徒とのコミュニケーションが上手」(53.5%)、「児童・生徒から慕われている」(50.4%)、「児童・生徒の変化にすぐ気づく」(48.2%)だった。
男女別にみると、女性では「児童・生徒とのコミュニケーションが上手」が63.0%、「児童・生徒の変化にすぐ気づく」が57.5%、「児童・生徒の意見に耳を傾けられる」が55.8%と、男性(順に43.9%、38.8%、38.5%)と比べて15ポイント以上高くなった。
年代別にみると、20代では「児童・生徒から慕われている」(61.3%)、60代では「幅広い知識を身につけている」(59.3%)が全体と比べて10ポイント以上高くなった。60代は長年の経験から、自身の担当分野を超えた幅広い知識の大切さを実感している人が多いのではないだろうか。
出典元:ジブラルタ生命保険株式会社
構成/こじへい