OODAループを役立てるポイント
OODAループは一度取り入れれば成功する手法ではありません。どのように使うか不明確なまま取り入れると、単なる個人の思いつきになってしまいます。また一度の実行で目標達成を目指すわけではなく、繰り返しが必要です。
取り入れる目的が重要
目的を明確にしていない場合、OODAループは単に目の前の課題を解決するための作業になってしまいます。
個人が状況に合わせ判断し実行するというOODAループの性質上、特に組織では個々の社員が目的を理解し意思決定に反映できなければ、正しい判断ができないからです。
ビジネスにおいては、自社が社会で果たす役割について明確にしたうえで社員全員で共有し、OODAループを成果につなげられる体制を整えておきましょう。
目標の実現には反復が必要
OODAループは『目標達成までに何度もトライ・アンド・エラーを繰り返す』手法です。観察・状況判断・意思決定・実行のプロセスを繰り返す中で、目標達成に近づけていきます。
繰り返すときには必ずしも観察から始める必要はありません。例えば実行した後、状況判断に戻り「何か間違えている部分はなかったか」と考え直します。
実行の結果なぜ目標達成できなかったのかを考え、次の行動につなげることで、目標達成に近づいていけるでしょう。
OODAループを活用するための考え方
個々が状況判断し実行していくOODAループを活用するためには、積極的に取り組む姿勢が求められます。受け身の姿勢ではOODAループを活用しきれません。常識にとらわれずに考える力も求められます。
自発的な判断・行動を
OODAループでは目標達成に向け、自発的に判断・行動することが重要です。組織では上司の指示や環境も大切ではありますが、それ以上にメンバー個々の自律的な働きが求められます。
個人単位で的確に判断し目標達成に向けた行動を取れなければ、ビジネスを取り巻く環境の変化に対応しきれません。後れを取り、目標達成から遠ざかってしまうこともあります。
メンバー全員がそれぞれの自発性と創造性を生かした意思決定をし、実行に移す必要があります。
思い込みや常識にとらわれないように
以前は成功していた方法でも、状況が変われば誤りと判断されることもあります。OODAループを取り入れるポイントは『常識や思い込みをなくし、まずは観察した状況をありのまま受け入れること』です。
先入観にとらわれずフラットに状況を観察できれば、現状に即した意思決定ができます。反対に常識や思い込みを元に考えていると、過去に例のない事態を迎えているにもかかわらず見当違いな対応になってしまうかもしれません。
現状に合う意思決定ができれば、目標の達成に近づきます。正しい状況判断をするためにも、先入観や過去の成功体験は置いておく意識が必要です。
構成/編集部