サウナの達人と野球の名打者に共通するもの

ダメなサウナの話するヤツが一番ダメ！

すごい打者って、たとえ好みじゃない球で攻められたとしてもヒット打っちゃうじゃない？でなきゃやってけないんだから。

長嶋茂雄に至っては、敬遠してきたボールを打ってホームランにしちゃうんだからさ。まぁそこまでいかないにしても、ストライクゾーンならば、自分の苦手なコース攻められても、どうにかしちゃうワケじゃん。

打てなくて、

「アイツ、オレの好きなボール投げてこなかったよ」

なんて三振した後に負け惜しみいうヤツなんてダメな選手じゃん。

サウナもそれと同じで、サウナに入っても気持ちよくなかったからって、その施設を「ダメ」っていうヤツって、サウナの入り手としてどうなのか？って思うんですよ。だって気持ちよくなれる人はなれちゃうんだから。

気持ち良くなれなかったことを、自分はもっといいサウナを知ってて、そこに比べるとダメなサウナなんで気持ち良くなれなかった的に比較論で文句いうヤツも多いですが、それって野球でいうと、よーするに打てる球種が少ないってことでしょ？　

「好みがうるさくて何が悪い！」

という反論もあるでしょうが、それよりもどんな球でも打てる打者のような、どんなサウナでも気持ちよくなっちゃえる人の方が、オレはすごいと思うなァ～。

だから「あのサウナがイイ」っていうイイ方面の感想はいいけど、「あのサウナはダメだ！」なんてウンチクっぽく話してるのを聞くと、なんか“半可通”っぽいん印象しか受けないんだよな～。

過去の自分への反省を込めて、どんなサウナでも「イイ」って言えるようにオレはなりたい。

あと！サウナ室や水風呂のスペック以外の、ホスピタリティに関していうとこれは正直いって、「イイ」「悪い」は確実にある。でもこれも、重箱の隅をつつくような「悪い」って話するヤツは、やっぱ半可通な感じしちゃいますが。

イラスト・文／カーツさとう

コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。

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