卵好きはハマること間違いなし!野﨑料理長考案の「卵とじそば」【DEEN池森の絶品蕎麦レシピvol.18】
今や、芸能界随一の蕎麦好きとして知られる、人気ロックバンドDEENのボーカル・池森秀一氏。今年5月に発売された初のレシピ本(『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』)も大好評だ。そこで、この本の中から気になるレシピを実際に作って食べてみた。
程よい塩味で最高においしいオリジナル乾麺蕎麦レシピ「豆乳つけ麺風そば」はこちら。
15年以上、365日ほぼ毎日食べ続けるほどの蕎麦マニアの池森氏。
※参考「365日毎日食べるほど蕎麦が大好き!?DEEN池森秀一氏が蕎麦にハマった理由」
『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』
池森秀一・著 小学館・刊 定価1650円(税込)
ちなみにこの本の監修は、日本を代表する料理人「分とく山」の野﨑洋光氏。池森氏が提案するポップで自由奔放な創作蕎麦レシピ25品と、それにヒントを得た野﨑氏の創作蕎麦レシピ25品が対になっていて、合計50品が紹介されている。
今回挑戦したのは、池森氏の「カルボナーラそば」をアレンジした野﨑料理長の「卵とじそば」。いつもながらの飾り気のないシンプルな料理名だ。親子丼の汁そばバージョンかな?とイメージしながら作り始めた。
まずは、野﨑料理長オリジナルのそばつゆ作りから
まずは、野﨑料理長オリジナルのそばつゆ作り。といっても、材料全部を煮たてて漉すだけで、簡単にできる。こいくち醤油とうすくち醤油を使う2バージョンがあり、今回はうすくち醤油バージョン。
そばつゆの材料は以下のとおり。
※分量は『DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』でご確認を。
・頭と腹ワタを除いた煮干し
・かつお節
・昆布
・みりん
・うすくち醤油
煮干しは2時間ほど水に浸けておく。
その水と、上記のその他の材料を鍋に入れ、ひと煮立ちしたらザルで漉す。これだけで、上品で奥深い、プロの味のそばつゆが完成する。
続いて具材。
・わけぎ
・スライスベーコン
・卵
・しいたけ
・三つ葉
・胡椒
わけぎは斜め切りに、三つ葉は4㎝くらい、ベーコンは1㎝幅に、それぞれ切っておく。
茹でた蕎麦をそばつゆに入れ、卵をまわしかける
乾麺蕎麦は表示時間どおりに茹で、ざるにあげて水をよく切っておく。
フライパンでベーコンとしいたけを軽く炒める。
そばつゆに、炒めた具材、わけぎ、蕎麦を入れる。
ひと煮立ちさせたら、溶いた卵を2回に分けて流し入れる。この後が、この料理の最大のポイントだ。
3回ほど作ってみたが、卵を入れたら、かき混ぜないほうがいい。そばつゆが濁るし、卵の存在感がなくなる。半熟に固まるまで、鍋を揺らしながら卵をそっと見守る。
半熟の状態で火を止めたら、三つ葉を散らし入れる。
器に盛り付けて、胡椒を振れば完成。
自分好みの卵の柔らかさを求めて、何度も作りたくなる
野﨑料理長の「卵とじそば」のできあがり。
半熟の状態で器に入れると、箸をとるころにはだいたい、余熱でこれくらいの固さになる。もっとトロトロがいい人は、卵を溶き入れたらすぐに火を止めるほうがいい。逆に、もっとしっかり固まったのがお好みなら、鍋の中でしっかり火を通してから器に盛るといいだろう。
ほんの数秒でがらりと卵の柔らかさが違ってしまい、味の印象もかなり違ってしまう。自分の好みにジャストフィットする仕上がりにできるのは、自分だけ。これこそ、自炊の醍醐味だ。これを一度作ったら、何度も繰り返し作りたくなるに違いない。
陰の主役は、三つ葉。親子丼には飾り程度にしか入っていないが、これにはぜひ、たっぷりと入れて欲しい。三つ葉の香りとそばの香りが、最高によく合う。
そして、最後に残ったつゆを飲んだ時、「そばつゆを手作りして良かった…!」と心から思うだろう。卵の甘みとベーコンのコク、しいたけの旨味が溶け込み、三つ葉の残り香がして、一滴も残したくない美味しさ。飲み干すと、体がポカポカ温まっている。これからの季節に、繰り返し作りたくなること間違いなしの料理だ。
『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』
池森秀一・著 小学館・刊 定価1650円(税込)
取材・文・撮影/桑原恵美子