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住宅資金を援助した時に贈与税はかかる?非課税になる特例と利用する際の注意点

2022.08.09

「住宅取得等資金贈与」に関する注意点

計算する税理士のイメージ

(出典) photo-ac.com

『住宅取得等資金贈与』は、住宅資金の援助の全てに適用されるわけではありません。住宅取得資金贈与の特例を利用する前にチェックしておきたい注意点は、大きく二つです。

直系の父母や祖父母からの贈与が対象

住宅取得等資金贈与の特例を利用できるのは、『直系尊属』と呼ばれる父母・祖父母などからの贈与に限られています。直系尊属には養父母も含まれますが、血のつながりがあっても叔父・叔母や兄弟・姉妹は含まれません。

また、配偶者の父母・祖父母から贈与を受ける場合も対象外なので注意しましょう。ただし、配偶者の父母・祖父母であっても、養子縁組をしている場合には直系尊属として認められます。

また、贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円を超えていると、住宅取得等資金贈与の特例は利用できません。さらに新築する住宅の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の場合は、その年の合計所得金額が1,000万円以下であることが条件です。

参考:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

適用されるための注意点

住宅取得等資金贈与の特定が受けられるのは、日本国内にある住宅に限られています。そのため、海外の住宅を購入するための贈与には適用されません。

また、非課税で贈与を受けて新築住宅を購入する場合には、以下の条件を満たす必要があります。

  • 登記簿上の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下
  • 床面積の2分の1以上が受贈者の住居の用に供されるものであること

なお、マンションのように、複数の所有者が存在する『区分所有建物』においては、所有部分に当たる『専有部分』の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下でなければなりません。

参考:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

住宅取得等資金贈与の特例を受ける方法

資料に記入するスーツの男性

(出典) photo-ac.com

住宅取得等資金贈与の特例を受けるには、どのような手続きが必要なのでしょうか?贈与税の節税につなげるためにも、特例を受ける方法を確認しておきましょう。

書類を税務署に提出して贈与税を申告

住宅取得等資金贈与の特例を利用するためには、まず贈与税の申告が必要です。非課税の特例が適用されると贈与税が0円になる場合でも、贈与税を申告する必要があることに注意しましょう。

贈与税の申告に使う『贈与税の申告書』は、税務署でらうか、国税庁のホームページからダウンロード・印刷しましょう。

『確定申告書等作成コーナー』を利用すれば、画面の案内に沿って必要事項を入力するだけで贈与税額が自動で計算されるため、よりスムーズに申告書を作成できるでしょう。

住宅取得等資金贈与の特例を受けるためには、その上で基本的に受贈者の戸籍謄本と、源泉徴収票、登記事項証明書などの提出が必要です。

ただし事情があってすぐに戸籍謄本が手に入らないときは、氏名・生年月日の他、贈与者が受贈者の直系尊属に当たることを証明する書類で代用できます。

参考:
【贈与税の申告等】|国税庁
【確定申告書等作成コーナー】-作成コーナートップ

翌年3月15日までに居住する

住宅取得等資金贈与の特例を受けるには、贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与された資金の全額を使って住宅の新築・改築などを完成させて住む必要があります。

遅くても翌年12月31日までに居住していないと特例は適用されず、修正申告が必要になるので注意しましょう。例えば、2022年10月に贈与を受けた場合には、原則23年3月15日までに住居の新築・改築を終えて居住しなければなりません。

引き渡しの時期を考慮して贈与を受けるのはもちろん、期間が長引きそうなときには1月・2月など、できるだけ早い時期に贈与を受けるとよいでしょう。

参考:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

構成/編集部

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