DEEN池森さんと分とく山・野﨑料理長のコラボで生まれた絶品レシピ「和風麻婆豆腐つけそば」

2022.07.16

話題沸騰！DEEN池森氏考案のオリジナル蕎麦を作ってみた【DEEN池森の絶品蕎麦レシピvol.⑤】

今や、芸能界随一の蕎麦好きとして知られる、人気ロックバンドDEENのボーカル・池森秀一氏。5月30日に発売された初のレシピ本（『分とく山・野﨑洋光監修　DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』）も大好評だ。そこで、この本の中から気になるレシピを実際に作って食べてみた。

15年以上、365日ほぼ毎日食べ続けるほどの蕎麦マニアの池森氏。
※参考「365日毎日食べるほど蕎麦が大好き!?DEEN池森秀一氏が蕎麦にハマった理由」

ちなみにこの本の監修は、日本を代表する料理人「分とく山」の野﨑洋光氏。池森氏が提案するポップで自由奔放な創作蕎麦レシピ25品と、それにヒントを得た野﨑氏の創作蕎麦レシピ25品が対になっていて、合計50品が紹介されている。

今回作ったのは、辛みを加えたそばつゆが大好物の池森氏の「激辛つけそば」にヒントを得た野﨑料理長の「和風麻婆豆腐つけそば」。生唐辛子やコチジャン、豆板醤をフルに使った池森流の激辛の蕎麦に対して、和のやさしい辛味になっている。

※分量は『DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』でご確認を。

池森流創作レシピでは市販のつゆをミックスして使っているが、今回は野﨑氏直伝の、簡単に作れるそばつゆも併せて紹介する。

本で調べると、本格的な「そばつゆ」を作るには、「かえし」と「だし」を別々にとり、それを合わせるやり方が一般的。「かえし」は醤油と砂糖、本みりんをアクを取りながら煮つめ、1週間以上、できれば1か月くらい寝かせて醤油の角をとる。これに、厚削りの鰹節や昆布などを30分くらい煮て漉した「だし」を合わせる。

とても素人には手が出せないように思えるが、野﨑料理長は、この本の中で、驚くほど簡単に作れる「自家製そばつゆ」を提案している。

「だし」の材料は、
・煮干し
・かつお節
・昆布

「かえし」の材料は
・こいくち醤油（普段、関東地方で使っている醤油）
・みりん

頭を取った煮干しを2時間ほど水に浸けておく

それと材料の全てを鍋に入れ、ひと煮立ちさせたら

キッチンペーパーで濾す。これで完成。煮干しさえ水につけておけば、あっという間にできる。

できたてのそばつゆは、とにかく上品ですっきりした味。でも、だしの香りもはっきり感じられる。つゆってこんなに簡単に作れるんだ、とびっくり。

瓶に入れて、冷蔵庫で保管。野﨑料理長・直伝の手作りそばつゆが冷蔵庫にあるなんて、ちょっと誇らしい。

このつゆを使って、「和風麻婆豆腐つけつゆ」を作っていく。材料は以下のとおり。

・絹ごし豆腐
・鶏ひき肉

・粗いみじん切りにした長ネギ
・水溶き片栗粉
・七味唐辛子

あとはお好みで、ラー油。

絹ごし豆腐は手で崩してざるに入れ、水気を切っておく。

鶏ひき肉は目の細かいざるに入れ、菜箸でほぐしながら熱湯にくぐらせる。表面が白くなったら、水気を切る。

鍋に豆腐、葱、鶏ひき肉、作っておいた自家製そばつゆを入れて火にかける。煮立ったら火を弱めて、水溶き片栗粉でとろみをつけ、七味唐辛子を加える。これでそばつゆは完成。

これが、池森流の「激辛そば」にヒントを得た野﨑料理長の「和風麻婆豆腐つけそば」。

まず、つゆだけを味わうと、なんとも上品でやさしい味。高級な和食店で出てくる、なめらかな鶏ひき肉餡のようだが、少し辛味がきいていて、まさに和風麻婆豆腐だ。

ほどよいとろみが蕎麦にからみ、するすると喉を通っていく。麻婆豆腐と蕎麦が合うのか？と思ったが、全く違和感がない。考えてみると中華料理の麻婆豆腐と違い、油を一切使っていないし、生姜、ニンニクも入っていない。だからどこまでも優しくて上品、すっきりした味わいなのだ。

辛みが欲しい人はラー油を入れるとパンチのある味わいになるが、それでもやはり上品な味わいであることに変わりない。

そして肉と豆腐が入っているので、意外にボリュームもある。「蕎麦だけだとお腹がもたない」という人も、これなら満腹感を味わえるはず。しかも、豆腐と鶏肉で、油は使っていないので、ヘルシー。健康のために油を控えている人や、ダイエット中の人、筋トレをしている人にも薦めたい。

取材・文・撮影／桑原恵美子