三菱『アウトランダー』
フロントには充電用の直列4気筒2.4Lガソリンエンジンと前輪駆動用のモーターなどが収まっている。駆動用電池は床下に積載。
水平基調のダッシュボードはオフロードでも車体の傾きをつかみやすくするため。メーターとモニターは見やすくスイッチは操作重視。
前席はやや高めの着座で車両感覚をつかみやすい。最上級のPグレードは上質な内装でBOSEのプレミアムサウンドシステムも標準装備。
3列目シートは折りたたんで床下に収納できる。この状態で奥行き、左右幅は約1m。3列目は中間グレードと上級グレードに設定。
【 ココがポイント!】3列目はあくまで補助席レベルで実用性は低い
3列目シートは着座位置が高めで、身長155cmがやっと座れるぐらい。足元は2列目シートの下につま先が入らない。クッションも薄い。2列目もスライドさせて前方に動かせるが狭くなる。
【 ココがポイント!】三菱のDNAが注ぎ込まれたSUVを超越した走り
世界のラリー選手権を席巻した三菱らしい設定を楽しめるドライブモード。ノーマルのほかにターマック(舗装)、グラベル(未舗装)などラリー的な表記を採用。走りの実力は本物。
全体的な質感は『NX』、走りの楽しさは『アウトランダー』
[運転性能]高級感、上質感、運転のしやすさなど欧州車にも劣らない運転フィーリングの完成度はすばらしい。19点
[居住性]前後席ともに圧迫感がなく、居心地はいい。ボディーサイズも全幅以外は日本の道路事情にフィットする。18点
[装備の充実度]ミリ波レーダー、単眼カメラの検知拡大など運転支援技術の充実度はレクサス車の中でも上位クラスだといえる。19点
[デザイン]大きく口を開けたようなレクサス車のフロントデザインだが『NX』は周囲のクローム枠を排し品格が漂う印象に。18点
[爽快感]スポーティーな印象が強いハンドリング。ランフラットタイヤの乗り心地はやや硬めなので、改善の余地あり。18点
[評価点数]92点
[運転性能]ボディーはやや大きめだがドライブモードを駆使した走りはかなり楽しい。4WDの制御技術もかなりハイレベル。19点
[居住性]1列目と2列目のシートは乗員の身体をソフトに支えてくれる。3列目はあくまで緊急用として使えるレベル。19点
[装備の充実度]運転支援機能や安心・安全機能は充実している。上級グレードのモデルは、オーディオ類も充実している。18点
[デザイン]スポーティーさより実用的なワゴンを意識したデザインは、ファミリー向き。ひと目で三菱車とわかるデザインだ。18点
[爽快感]ダートコースも走ってみたが、ラリー気分を味わうことができた。ボディーの大きさと重さが少し気になる。18点
[評価点数]92点
【OTHER CHOICE】国産車も輸入車も選択肢が多いSUVカテゴリー
今回紹介した5〜7人乗りのSUVは、国産車、輸入車を問わず、国内市場でも車種の多いカテゴリーだ。トヨタ『RAV4』もエントリー価格は339万1000円だが、最上位モデルになると539万円なので競合車に当たる。
メーカー別に見ると、日産は『エクストレイル』、ホンダは『CR−V』あたりが、サイズ的に同じカテゴリーに入ってくる。さらにマツダも今年の秋には『CX−60』を投入する予定だ。車両本体価格も300万円台からとなっているため、今後、激しい戦いが繰り広げられそうだ。
どのクルマにもエンジン+モーターのHV車がラインアップされているが、『RAV4』や『CX−60』にはPHEV車も用意されている。輸入車を見ると、メルセデス・ベンツ『GLB』、BMW『X3』、ジープ『チェロキー』などがサイズで同じクラスとなる。『X3』にはピュアEVも用意されており、価格帯もベースモデルなら、『NX』や『アウトランダー』と戦えるゾーンに入ってくる。
トヨタ『RAV4』
339万1000円〜
マツダ『CX-60』
未定
文/石川真禧照 撮影/望月浩彦
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年4月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。