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公道は20km/h、歩道は6km/h、改正道路交通法施行後の電動キックボードの最高速度は体感でどれくらい?

2022.05.28

免許不要、制限速度20km/hの改正案は2年以内に施行か?

2022年4月に電動キックボードに関する道路交通法の改正案が可決された。詳しくは「道路交通法の改正で何が変わった?事故を起こさない電動キックボードの正しい乗り方」を読んでいただきたいが、以前との大きな違いは、16歳以上であれば免許不要、ヘルメットは着用を推奨、車道、自転車レーン、条件付きで歩道が走行可能になる。

制限速度は車道が20km/h、歩道が6km/hとなる。現在、「LUUP」がシェアサービスをおこなっている電動キックボードの最高速は15km/hなので、これより5km/h早くなり、電動アシスト自転車の24km/hよりは4km/h遅くなる。これがどんなスピード感なのか「LUUP」が開催した試乗会で体験してきた。

走るのは車道、歩道は緊急回避のみ

試乗会に先立って、同社の社長兼CEO 岡井大輝さんは「今度の道路交通法改正で電動キックボードが歩道を走れるようになったと報道されるのが一番怖いですね。走るのは車道で、基本的に歩道は走れません。車道を走れない時のみ、一時的に歩道を走ってもいいというのが正確な解釈です」と語る。

さらに歩道を走る場合は6kmしか出せないモードに切り替わっていることを誰もが分かるような識別点滅灯火が義務づけられる。具体的にどんな装置になるかは未定だが、20km/hモードでは青の点滅、6km/hモードでは緑の点滅のライトを車両の前後に付けなければならない。この辺りのハードルは高いが、「LUUP」を利用すればでナンバー取得済みの適合車両であり、万一の事故も「LUUP」が加入している自賠責保険と任意保険でカバーする仕組みになっている。

Luup代表取締役社長兼CEO 岡井大輝さんが道路交通法改正案について説明した

予想外に鋭い加速! アクセルは徐々に開ける

道路交通法改正後の車道走行モード20km/hが体験できる電動キックボードの体験はホテルエントランスでおこなわれた。私道なので免許もナンバーも不要なのだが、電動キックボードは公道仕様になっている。静止状態からアクセルを開けても動かない仕様なので、最初は足で路面をけって加速する必要がある。普通のキックボードと比較してかなり重いので、ソロソロ走る程度でいい。そこからアクセルを開けるとググッと加速する。

エンジンで動くバイクと違って、モーターはアクセルの開け始めからトルクも全開になるため、20km/hしか出ないからと言ってアクセル全開は危険だ。3段階ぐらいに分けてるつもりでスムーズに開けていきたい。それでも地上高が低く、立っているだけなのでスピード感はある。電動アシスト自転車より早いイメージだ。ブレーキは自転車と同じく両手で操作する。今回、コーナーはなかったが、ホイールが小口径でハンドルがクイックなので、かなり減速しないと曲がれないだろう。ブレーキングは後方に体重をかけてからでないと、つんのめる心配がある。

撮影用にゆっくり走っているが、20kmではかなりスピード感がある

時速6kmは歩く速度より遅く感じる

一方、時速6km/hは歩行者が歩く速度に合わせたそうだが、それより遅く感じる。バイクの実地試験で一本橋を渡っているイメージ、と言っても伝わらないか。不動産に使われる駅から徒歩何分という計算の元になるのが分速80m、つまり4.8km/hだ。結論、歩く速度より早く、6km/hは早歩きのペースだが電動キックボードに乗っているとカタツムリ並に感じるため、このモードで歩道走ることは自分ならないだろうと思った。まあ、降りて押すと重いから乗って移動ということだろうか。

試乗用の電動キックボードは20km/hまで出せる特別仕様

公道ではスマホの専用アプリからQRコードを読み取ってシェアを開始する

専用区分があれば気分良く走れそう

現在、「LUUP」のサービス範囲は限られているが、道路交通法が改正されると走れる範囲は拡大される。もし個人所有の公道仕様、電動キックボードであれば、走行禁止の車道以外は原則走れることになる。原付バイクの制限時速が30km/hでもクルマの流れに乗れないことがあり、加速を余儀なくされることがある。電動キックボードはMax20km/hなので通行区分のない車道を走るのはちょっと怖い。電動アシスト自転車とは安定感が全く違う乗り物なので、他の車両がいない道をマイペースで走るのがベストだろう。ヘルメットは努力義務だが、私なら自転車用でもいいので被らないと不安である。

速度的には、現行のタイヤ、ホイール、ブレーキ、シャーシから考えて20km/hは妥当であり、もしモーターが高性能化されても公道では、それ以上の速度を出せない思う。この新しい交通手段が既存のシステムの隙間を埋めることになるかどうか、改正道路交通法施行の日は刻々と近づいている。

「LUUP」はすでに東京、横浜、大阪、京都でシェアリングサービスを開始している

写真・文/ゴン川野

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