日本橋で衝撃を受けた〝牛スジのカレーそば〟
以前から気になっていた東京・日本橋にある「浜町かねこ」へ初めて足を運んだ。
この日はとあるイベントへの出演を控えていた。そのため、どうしても開店と同時に入店したかった。開店時間は11時30分。僕とマネージャーの浅田がお店の前に到着したのは、11時頃。さすがに早すぎたなぁ、なんて談笑していたら、ゾロゾロとお客さんが集まりだし、開店15分前になる頃には長蛇の列ができ上がっていたのだった。
噂にたがわない人気ぶりに浅田と顔を見合わせたが、さらなる驚きが店内で待っていた。注文を終えてひと息ついてから店内を見渡した。稚魚が泳ぐ水槽が視界に飛び込んできた。このお魚を天ぷらにして提供するのだろうか?などと考えていると、注文したお蕎麦が到着!?わずか3分足らずで料理を提供するこのスピード感たるや!これには非常に驚いた。
さて、この日のお目当てはカレーそばの『カレー』だ。お蕎麦は細切りの十割蕎麦で、具材の主役は牛スジだろう。これまで全国津々浦々のお蕎麦屋さんで、たくさんのカレーそばを食べてきたけれど、牛スジのパターンは初めて。どんなものだろう、とお蕎麦をひと口すすり、スープと一緒に流し込んだ。間違いのないおいしさに、たまらず舌鼓を打った。
やっぱり僕は、口の中でプチプチと小気味よく切れる、温かい十割蕎麦特有の食感が好きなのだ。それに加えて、じっくりと煮込まれた牛スジがお蕎麦と絡み合い、スルスルと吸い込まれていくこの感覚。〝カレーそばは豚肉派〟である僕のこだわりがグラつくくらいおいしかったので、本当に困った(笑)。夢中になって食べてしまった。
入店から退店まで15分少々。短い時間だったが、慌ただしさを感じることはなく、満足度の高いランチタイムだった。
末筆に私事ながらご報告。
実は近日中に「SOBA CAFE」のオープンを予定している。僕が初めてプロデュースするカフェで、イメージは〝蕎麦のスタバ〟という感じだろうか。お蕎麦を使った創作メニューの開発はいよいよ佳境を迎えようとしているのだが、「浜町かねこ」との出会いでお蕎麦を食べる時の目線が少し変わった気がする。そう思えるくらい得たものが多かった。またひとつお気に入りのお店が増えました。ご馳走さまでした。
『カレー』1200円
手打蕎麦 浜町かねこ
[住]東京都中央区日本橋浜町3-7-3 [電]03・4291・3303
[休]日曜・祝日(月曜はディナーのみ、土曜はランチのみ)
http://www.hamachokaneko.com/
文/池森秀一
いけもり しゅういち
DEENのヴォーカリスト。1993年に『このまま君だけを奪い去りたい』でデビュー。乾麺蕎麦商品をプロデュースするほか、2020年9月に蕎麦専門YouTubeチャンネル『信州戸隠 池森そば 赤坂店』を開設。芸能界きっての蕎麦好きとして有名。
※「池森秀一の蕎麦ログ」は、雑誌「DIME」で好評連載中。なお、本記事はDIME6月号に掲載されたものです。
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年3月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
DEEN池森秀一さんが乾麺の常識を覆す創作蕎麦レシピ本を発売!
90年代のJ-POPシーンを象徴するロックバンドとして知られるDEENのボーカル・池森秀一さんは15年以上、365日ほぼ毎日食べ続けるほど、こよなく蕎麦を愛するオタクです。人気テレビ番組「マツコの知らない世界」や「家事ヤロウ」への出演で、その偏愛ぶりをご存じの方も多いのではないでしょうか。
そんな池森さんと日本を代表する料理人「分とく山」の野﨑洋光さんが乾麺蕎麦を使った創作料理で夢の競演が実現。それぞれが考案したオリジナルの乾麺蕎麦レシピ50点を、蕎麦に対する熱い思いやこだわりとともに紹介するレシピ本『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』が5月30日より発売されることが決定しました。
【参考】https://dime.jp/genre/1358246/
・書名:『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』
・著者:池森秀一 監修:野﨑洋光
・発売日:2022年5月30日
・発行元:小学館
・定価:1650円
※Amazonで予約受付中です。
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構成/DIME編集部