前回の記事でご紹介しましたが、我が家に軽トラ(ハイゼットジャンボエクストラ)がやってきました。今回はいよいよクロスカブを積載してドライブをしてみましょう。
本番のお出かけ前に、まずは自宅の前で練習をすることにしました。しかしスッとうまくいくわけもなく、恐れていたトラブルが起きてしまったのです…!
積載に必要な道具たち
私の場合、バイクを積載するために必要な道具は5点あります。左から、
①踏み台(ホムセン箱)
軽トラックの荷台は、いきなり飛び乗るには高過ぎる!身長が低い私でも、踏み台が置くことでかなり登りやすくなります。普段はトランポ用の道具を収納するのにも使っています。
②ロープ
タイダウンベルトがあれば使わなくてもOK。前輪を固定する際に便利なので、採用しました。
③タイダウンベルト
荷物を固定するためのベルト。ラチェット式とバックル式と、両方を購入してみました。
ラチェット式は軽い力で強力に張ることができるけど、使うのに手間がかかるしサイズも大きい。バックル式は簡単に張ることができるけど、かけられる力が弱い。
④タイヤストッパー
地面とタイヤの間に噛ませて動かないようにする道具。
自動遠心クラッチ式のカブは、1速に入れてもタイヤをロックすることができません。クロスカブの場合は前輪ブレーキの固定ができますが、念のために使うことにしました。
⑤ラダーレール
車の荷台に引っかけて、地面との間にスロープのように渡す道具。
初めての挑戦で起きたトラブル
クロスカブを積んでのお出かけを週末に控えたある日。まずは荷台にバイクを上げる練習をすることにしました。
ラダーレールと踏み台をセットします。
ラダーレールは外れて落ちないよう、しっかりと溝に爪を引っかけます。
これまで平地でバイクを押したことはあっても、坂道ではほとんど経験がありません。
不安からバイクを押しながら荷台に登るイメージトレーニングを何度も繰り返しました。踏み台の隅っこに立つとバランスを崩して倒れてしまうので、なるべく真ん中に立つよう心掛けた方が良さそうです。
バイクを押す練習も行った後、いざ本番!エンジンをかけ、1速にいれた状態でゆっくりとアクセルを回します。
登りだしは順調そのもの。ところが、問題はリアタイヤがラダーレールに乗ったあとでした。
「ヤバい!ハンドルに手が届かない!」
思っていたよりもラダーの角度が急だったのです。
背伸びしながらクロスカブを押し、途中まではなんとか進めることができました。しかし、フロントタイヤが荷台に上がった時のことです。
バランスを崩して転倒し、クロスカブと軽トラとの間に挟まれてしまったのです。
普段は小さくて軽いと思っているクロスカブですが、車重は106kg。上に乗られるとさすがに重いのですね。
ひとつずつ進めれば無事成功!
転倒した瞬間は、片足を荷台にかけた状態でアクセルを回していました。段を登るのとアクセルを回すのと、慣れていないうちから一気にふたつの動作を進めたため、失敗したのでしょう。
当面の間はバイクを進める時は立ち止まり、段を登る間はバイクにブレーキをかけておくことにしました。
作戦は大成功。6回ほど往復して練習し、自力で上り下りができるようになったのでした。
振り返れば愛車って、不思議な気分
週末、クロスカブを積んで丸1日のドライブに挑戦してみました。
市街地に峠道、自動車道などを走っても固定が緩むことはなく、ひと安心。これで長距離の移動も、軽トラとクロスカブでラクラクできるようになりました!
すべての作業をひとりでできるようになったため、ようやく自信を持って軽トラオーナーを名乗れるようになった気がします。
ドライブの帰り道、ふとミラーを見た時にクロスカブが目に入りました。
「うわぁ、本当にバイクを乗せて走ってる!」
改めて実感が湧き、ドキッとしたのでした。
文/高木はるか
アウトドア系ライター。つよく、しぶとく、たくましくをモットーにバイクとキャンプしてます。 愛車はversys650、クロスカブ110、スーパーカブ90。
高木はるかの記事は下記のサイトから
https://riding-camping-haruka.com
編集/inox.