優しさ突っ張り棒に感動す!
で、すぐ2杯目に突入するワケです、お酒のメニュー見たら、酎ハイの部門でありそうでなさそうな品を発見。それが“水割り”!!ようするに甲類焼酎の水割りですよ。これって意外とないでしょお?でもオレはいっつも甲類焼酎を濃いめの水割りで呑みたいと思っててね。
最初に呑んだレモンの酎ハイからして、けっこう濃いめだったんで、その濃さで水割りならば、これは頼むしかないだろうと注文!呑めばまさしく甲類水割りのストレートなアルコール感!
こういうの呑んでると、最初は2杯くらいで帰るつもりだったんだけど、ついついもうちょっと呑みたくなっちゃうもんじゃないですか?
あの~いい呑み屋っていうのは、2杯くらい呑むつもりでも、ついつい3杯4杯と呑むことになっちゃう店のことだと思うんですよ。反対にダメな呑み屋ってのは5杯呑むつもりだったのに2杯で帰りたくなっちゃうような店ね。
で、3杯目行く前に、また例の料理陳列街道行きましたよ。なにも頼まないとしても、こういうのって見てるだけで楽しいじゃない?よく“ウインドウショッピング”って言葉がありますがオレは“ウインドウイーティング”“ウインドウドリンキング”っていうのが、もうそれだけでも好き。
まぁ“ウインドウ”だけで終わらず、その後には必ず“リアルドリンキング”があるワケですが、リアルが控えてることを承知のうえでのウインドウってもう、本当にワクワクするじゃん!!
で、結局、大好きな〆鯖があったんで、それを持ってきました。コロナのことを考えているのか、料理は全部ラップで包んでありましてね、さらに気の効いたことに、ただラップしただけじゃなくて、ラップが〆鯖本体に触れないように、ラップを浮かせる突っ張り棒みたいなアタッチメントが皿に装着してある。そういうちょっとした心遣いがあるんですよ、いい店ってのは!!
で〆鯖持ってきたら、どうしようもなく日本酒呑みたくなっちゃいまして、常温の大徳利(610円)を注文してしまいました。
船堀の『H家(仮名)』、入店してから退店まで、呑むことにここまでドキドキとした興奮すら感じさせてくれる店は久しぶりでした。百点満点!!
文・イラスト/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。