2年間にわたるコロナ禍を経て、テレワークとオフィスワーク、それぞれのメリット・デメリットが見えてきた。では、ビジネスパーソンにとって、もっとも適切だと思うテレワークの頻度とは、週に何回程度なのだろうか?
グローバル人材の転職を支援する人材紹介会社のロバート・ウォルターズ・ジャパンではこのほど、語学力と専門スキルを活かして働くグローバル人材を対象に、 2020 年にも実施した「アフターコロナ時代の新しい働き方意識調査」の 2022 年版の結果を発表した。
会社員が望むテレワークの頻度は「週3日」または「毎日」
約 2 年にわたるコロナ感染対策による在宅勤務を経験した会社員 551 人に、アフターコロナ時代の働き方として議論される「テレワークの頻度」への希望を聞いたところ、最も多かったのは「週 3 日」(27%)、次いで「毎日テレワークしたい」(26%)となった。
特に 30 代以下は約 3 人に 1 人が「毎日テレワーク」を希望していることがわかった。2020 年の調査では、「毎日テレワーク」を希望していた 30 代以下の会社員は約 2 割程度だったことから、若い世代が在宅勤務のメリットをより実感していることがうかがえる。
反対に2020年の調査で 40 代の約3割が「毎日テレワーク」を希望していたが、今回の調査では「週3日テレワーク」を希望する人が最も多い結果となった(28%)。ビジネスの中核を担い、労働力の中心にある40代、50代はコロナ後の新しい時代にはテレワークを織り交ぜた働き方を望んでいることがわかった。
働きたい時間帯は約半数が9〜18時と回答
会社員の 88%がコロナ終息後も「勤務時間帯の柔軟性が欲しい」と回答。新型コロナウイルス流行前からフレックスタイム制があったと答えた 10%を除くと、新しい時代にも「決められた時間帯に働きたい」と考えている人はわずか 2%にとどまった。
理想のオフィスでの勤務時間帯については、年齢・職種などにかかわらず 9-18 時(49%)、8-17 時(22%)での勤務を希望する人が大半を占めた。
理想の在宅での勤務時間帯については、9-18 時(41%)、8-17 時(38%)での勤務を希望する人が多く、オフィスでの希望勤務時間帯より、少し早い時間帯を希望する人が多いようだ。
反対にかつての残業を思わせる「夜遅くまで働く」時間帯を希望する人は、オフィス勤務、在宅勤務にかかわらず、少ないことがわかった。特に在宅勤務では 11-20 時、12-21 時を希望する人は合計でも 2%未満とその支持はゼロに近いこともわかった。
今回の調査結果を受けて、ロバート・ウォルターズ・ジャパン マーケティングディレクター、柳沼茂樹氏は次のようにコメントしている。
「コロナ禍での生活が約 2 年に及ぶ中で、企業としては職場環境や働き方、組織マネジメント方法などを改めて見直す良い契機が訪れたと言えるでしょう。そして、働き手である会社員は、コロナ禍をきっかけにワークライフバランスに向き合っています。
仕事でも生産性・効率性を重要視する動きが広がっています。この機会に、企業は優秀な人材が最大限のパフォーマンスを発揮できる働き方に変えていき、人材確保のためにもコロナが終息した後もその柔軟な働き方を推奨していく必要があるでしょう。」
構成/こじへい