個人情報の漏洩をはじめとした企業の不祥事が起こった際、企業が顧客に対して謝罪するケースが散見される。
では、こうした企業の謝罪時にはどんなものが顧客へ贈られているのだろうか?また、謝罪時にどのような対応をすれば誠意が伝わるのだろうか?
クオカードではこのほど、顧客(個人)へ謝罪経験のある“全国の20-60代のビジネスパーソン・男女合計200名、”企業から謝罪された経験がある“全国の20-60代の一般消費者・男女合計200名を対象に、「謝罪」に関する実態調査をインターネット調査にて実施した。
近年、企業による謝罪機会は増加傾向!?
回答者全体を対象に、『世の中的に、お客様(個人)に謝罪をしている企業が増えていると感じるか。』を尋ねたところ、「そう感じる」(30.5%)、「どちらかといえばそう感じる」(53.3%)を合わせ、全体の83.8%が「謝罪している企業が増えていると感じていると回答した。
また、謝罪経験のあるビジネスパーソンへ「あなたの会社では、直近10年間で、お客様(個人)に謝罪をする回数が増えたと感じますか。」と尋ねたところ、7割以上が謝罪をする回数が“増えている”と回答。近年、企業による謝罪機会は増加傾向にあることが判明した。
企業から謝罪を受けるケースは、約8割が「個人情報の漏洩」
企業から謝罪を受けたことがある方へ、『謝罪を受けた理由』を尋ねたところ、1位は「個人情報の漏洩」(83.5%)と判明。2位以下に70ポイント以上の差を付けて大きく引き離す結果に。2位以下では、同率(7.0%)で「オンライン上サービスの不具合/停止」、「商品/サービスの欠損/不具合(オンライン以外)」と続いた。
消費者が求める「お詫びの品」と、企業の対応にはズレが発生
企業から謝罪を受けたことがある方へ、『企業からの謝罪時に何を受け取りたいか。※1』と尋ねたところ、1位「金券(他社商品券・デジタルギフトなど)」(61.5%)に次いで「現金」(35.5%)、「金券(自社商品券・自社クーポンなど)」(34.5%)が当てはまると回答。
一方、お客様(個人)への謝罪時に品物や現金・金券等を贈った※1経験があるビジネスパーソン(n=99)を対象に、実際に企業から贈ったものを尋ねたところ、1位「他社商品(手土産、贈答品など)」(39.4%)に次いで「金券(自社商品券・自社クーポンなど)」(36.4%)、3位「自社商品」(33.3%)と回答し、消費者が求める「お詫びの品」と企業の対応にはギャップがあることが判明した。
※1商品/サービスの返金対応は除く。
「個人情報の漏洩」の場合、許せる金額は「5000円」に対して実際に受け取った金額は「500円」
『企業から受け取った品物や現金、あるいは現金に相当する金券等(金額※2)に満足しているか。』を尋ねたところ、「満足していない」(30.5%)、「どちらかというと満足していない」(37.5%)と合わせて、68.0%が受け取った金額※2に「満足していない」ことが判明した。
さらに、企業から『謝罪を受けた理由』の上位3つのケースで、『企業から渡されたお詫びの品は、何円相当のものか』と、『何円相当のものを受け取れば気持ちが静まるか』を比較したところ、企業の対応と消費者の納得する金額には、大きなギャップが生じていることが明らかになった。
特に謝罪を受けた理由として最も回答が集まった「個人情報の漏洩」については、許せる金額が「5000円※2」であるのに対して、実際に消費者に受け取った金額※2は「500円※2」(ともに中央値)との結果に。
※2金額は、謝罪時受け取った金券・品物の相当額として回答。
謝罪時に誠意が伝わる対応!最も必要な要素は「金額」より「スピード」
企業から謝罪を受けたことがある人へ、『企業が謝罪をする際に何を重視するか。』を尋ねたところ、「謝罪時の態度」(65.5%)、「再発防止への意欲」(63.5%)を引き離し、「迅速な対応」(88.0%)が最も支持を集めた。
一方、「賠償の金額」を重視する人は37.5%という結果に。約1/3の人が金額を重視しつつも、企業による謝罪対応においてもっとも重要視されていることは「迅速な対応」であることがわかった。
※株式会社クオカード調べ
<調査概要>
・調査方法:インターネット調査 ・調査時期:2021年12月
・調査対象:全国の20代-60代 男女計400名(謝罪経験のあるビジネスパーソン200名、謝罪された経験がある一般消費者200名)
※小数点第二位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。
※性年代均等割付
出典元:株式会社クオカード
構成/こじへい