入社式には、どのような服装で参加するのがよいのでしょうか?スーツを着ていくのが一般的ですが、状況によってはスーツ以外の選択肢もあります。スーツ着用時のポイントや、小物類の選び方も見ていきましょう。
入社式に適した服装とは
入社式には、ビジネススーツの着用が一般的です。しかし、会社が提示するドレスコードによってはスーツ以外の服装も検討できます。多くの場合、スーツの着用でマナー違反になることはなく、服装の条件が特になくてもスーツ着用で問題はありません。
ビジネススーツが基本
企業の入社式ではスーツの着用が一般的です。
スーツには『フォーマルスーツ』『ビジネススーツ』『リクルートスーツ』などがありますが、入社後の仕事でもスーツを着るならビジネススーツが望ましいでしょう。
ビジネススーツは、オフィワークや営業といったビジネスシーンで日常的に着用するスーツです。今後の仕事でも活躍することになるため、何着か用意しておくと役立ちます。
また、入社式は企業の式典です。冠婚葬祭で着るようなフォーマルスーツは適していません。入社後に仕事でスーツを着ないとしても、スーツの種類はビジネススーツかリクルートスーツがよいでしょう。
服装自由ならビジネスカジュアルもOK
中には入社式の服装が『自由』とされている企業もあります。雰囲気によっては『ビジネスカジュアル』を選択するのもよいでしょう。
ビジネスカジュアル(またはオフィスカジュアル)とは、ビジネスシーンにも適応できるカジュアルファッションのことです。仕事に関係する場では社会人としてふさわしい服装が求められます。
『カジュアル』とは付いていても、トレーナーやTシャツなどラフすぎる格好は基本的にNGです。
落ち着いた色味の『ジャケットと襟付きシャツ』や『スーツに近いセットアップ』が、一般的にはビジネスカジュアルとして適しています。ただ、企業によってもマッチする雰囲気が違うので、事前に職場の様子を見る機会があるなら先輩の服装を参考にしましょう。
入社式でスーツを着用するときのポイント
ふさわしい服装で入社式に出向くためにも、スーツの着こなし方を押さえておきましょう。どんな色合いやサイズのスーツを選べばよいのか、好印象を与える工夫とともに紹介します。
落ち着いた色合いを選ぶ
入社式で着用するスーツはプレーンなタイプがおすすめです。柄は、無地もしくはシンプルなものを選びましょう。細かいストライプやチェック柄であれば悪目立ちせず、入社式にも使えます。
色味はダーク系が基本です。ブラック・ネイビー・ダークグレーといったカラーは、ビジネススーツの中でも着用シーンを問いません。新入社員のフレッシュさや真面目さをアピールする場と考えても、派手すぎる色味は避けた方が無難です。
ただ、ブラックのスーツだとリクルートスーツと見分けが付きにくくなってしまいます。ビジネススーツであることを主張したい場合は、他のダークカラーを選びましょう。
サイズが合っているかチェックする
入社式に参加する前に、手持ちのスーツのサイズが合っているか確認しましょう。古いスーツで体形に合っていない場合、たるみやシワができて違和感を与えてしまいます。
ジャストサイズのスーツを選ぶと、きっちりしたイメージになるでしょう。入社式を気持ちよく迎えるためにも、肩幅やジャケットの丈を確認しておくと安心です。
一般的にスーツのジャケットは、お尻がちょうど隠れる程度の長さで、肩幅はわずかにゆとりがあるくらいがジャストサイズとされます。前のボタンもとめてみて、握りこぶしが一つ入る程度の余裕を意識しましょう。
市販のスーツでサイズが合わないときは、オーダーメイドを検討するのも選択肢です。
シワを取っておく
すでに使っていたスーツを入社式に着ていくなら、シワが付いていないか確認しておきましょう。きれいなスーツで新しい門出を迎えるには、準備が欠かせません。
特に就職活動で使っていたリクルートスーツには、何度も着るうちにシワになるでしょう。スーツのシワ取りは、スチームアイロンで簡単にできます。軽いシワであれば、シワ取りスプレーや霧吹きでも対処が可能です。
スプレーや水をかけた後は、風通しのよい場所で陰干しします。スーツの素材によってはアイロンの熱に弱い可能性もあるため、温度設定を調節するためにも事前に素材を確認しておくと安心です。
手持ちのスーツも、手入れをするだけできっちりした印象になります。ただ、破れやスレがあるなら買い換えた方がよいかもしれません。
身だしなみや小物選びのマナー
入社式に参加するときは、服だけでなく小物類の選び方も大切です。男性の小物として基本になる、バッグ・ネクタイ・ベルトの選び方をチェックしておきましょう。
書類が入るビジネスバッグが最適
入社式の後は、通常業務や研修が行われます。入社式に持っていくバッグは、書類やファイルがそのまま入るサイズのビジネスバッグがおすすめです。
入社式と懇親会で終了する場合でも、今後の日程や契約関係の書類が配布される可能性もあります。後日きれいな状態で提出できるよう、ビジネスシーンで使えるサイズのバッグを選びましょう。
バッグも服と同じように、ダークカラーの無地が適しています。黒やネイビーなど、仕事中に持っていても浮かない色味がおすすめです。
ネクタイはベーシックな柄が基本
ワイシャツに合わせるネクタイは、派手にならないものを選びましょう。入社式や当日の研修では、多くの先輩と顔を合わせます。
派手な柄のネクタイでは、ビジネスシーンに適していないと判断されてしまうかもしれません。無地やシンプルな柄を選ぶと、悪目立ちせずに落ち着いた雰囲気を演出できます。
小さな柄が描かれた『小紋柄』や、細めのストライプ柄がベーシックなタイプです。色味はスーツに合わせたネイビーや、落ち着いた印象のダーク系なら浮きにくいでしょう。
ベルトや靴はシンプルなものを
ベルトや靴は、スーツに合わせたダークカラーを選択します。式典であることを考えると、ブラックのプレーンタイプが無難です。
スーツには、本革か合皮の靴を合わせます。フォーマルシーンで着用する『プレーントゥ』や『ストレートチップ』を選ぶのがよいでしょう。靴のひも部分が『内羽根』と呼ばれるタイプは、式典に向いています。
ベルトはブラック、または靴と同色が基本です。派手な装飾が施されていない、無地のものが適しています。
入社式に着ていくスーツは新調する?
入社式に着ていくスーツを新調するかどうか、悩んでいる人もいるでしょう。リクルートスーツでもよいのか、新調する基準は何かを解説します。
リクルートスーツでもOK
リクルートスーツを入社式でも着用する新入社員は、大勢います。基本的にリクルートスーツの着用はマナー違反ではありません。ビジネススーツとは素材や装飾が若干違いますが、リクルートスーツにも高価格帯ならビジネススーツに近いデザインのものはあります。
入社式は、企業に入社して初めての行事です。リクルートスーツには就職活動のときの初々しさがあり、かえって『新入社員らしい雰囲気』をアピールできる可能性もあります。
特に、式典以外でスーツが不要な仕事では、新調しても着る機会がほぼありません。リクルートスーツがあるなら活用しましょう。ただ、だらしなく見えないよう、サイズやシワ・汚れのチェックは必要です。
仕事で着る機会が多いなら新調を
毎日仕事でスーツを着用する職場なら、入社式に合わせてスーツの新調を検討しましょう。業務でスーツが必要となる職種だと、他の新入社員も新しいスーツを購入している可能性があります。
業務で使うのであれば、何枚か予備を購入しておいた方が便利です。入社式のときだけでなく、今後も使えるビジネススーツを選びましょう。
ビジネススーツには、素材や生地にこだわっているものもたくさんあります。ビジネスマンにふさわしい装いをしたいなら、数万円のビジネススーツが理想です。生地がしっかりしていて高級感のあるビジネススーツは、印象アップも狙えるでしょう。
構成/編集部