目次
お酒の席で、『泣き上戸』『笑い上戸』などの言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。『上戸』とは何を意味しているのでしょうか?言葉の意味や、上戸の種類について解説します。『〜上戸』と言われたときに、予防法はあるのかも見ていきましょう。
飲みの場で耳にする「上戸」とは?
言葉の意味をきちんと説明できる人は、意外と少ないのではないでしょうか?『上戸』単体で使うときの意味と、お酒の酔い方を表す使い方を解説します。
読み方
読み方は「じょうご」です。
名字などで「うえと」と読む場合もある「上戸」ですが、お酒に関する意味で使う場合は「じょうご」と読みましょう。
本来の意味は「お酒好きや量を飲める人」
『上戸』には、『お酒好きな人』や『お酒をたくさん飲める人』という意味があります。
『上戸』単体で耳にすることは少ないかもしれませんが、上戸の反対語である『下戸(げこ)』という言葉を聞くシーンは多いでしょう。『下戸』は上戸とは反対に、『お酒が苦手な人』または『お酒を飲めない人』を意味します。
言葉の由来は?
上戸と下戸の由来には諸説あり、その一つに日本古来の階級が由来とされる説があります。律令制のあった時代には家に大戸・上戸・中戸・下戸といった階級があり、その格が語源となったというものです。
婚礼の際にはお酒がふるまわれますが、階級によってその量は変化していました。上戸にはたくさんのお酒がふるまわれ、下戸は少なかったということから、現在用いられている意味が定着していったと考えられています。
お酒の酔い方を表すケースも
上戸には『泣き上戸』『笑い上戸』など、酔い方を意味する使い方があります。この場合『お酒に酔ったときの癖』を意味するため、飲んでいるお酒の量は無関係です。
『上戸』の前に付いている言葉が、その人が飲んだときの癖を意味します。泣き上戸であれば、『お酒を飲むと泣く癖がある』という意味です。
使われるシーンによっては、お酒を飲んでいないときの癖を表すこともあります。例えば、笑い上戸はお酒の席で使われるだけでなく、日常生活で使うと『普段からよく笑う人』を指して言うことのも一般的です。
「上戸」の使い方と例文
前述の通り、「上戸」はお酒が得意なことを指して使います。
いわゆる「この人は飲める口だから」「あの人は酒豪だ」と言いたい時に、この表現が使えます。また、詳しくは後述しますが、「~上戸」と「上戸」の前に喜怒哀楽に関する言葉を添えて、「お酒を飲んで酔うとどうなるか」を表す意味で使う場合もあります。
【例文】
・彼は宴会の席ではいつも盛り上がる、典型的な上戸だ。
・上戸の彼は、新しい地元の居酒屋を見つけるたびにうれしそうに報告してくる。
・上戸な友人たちと一緒に飲むと、ついついお酒の量が増えてしまう。
・彼女は上戸で、どんなお酒の種類についても詳しい。
・上戸の上司と一緒に飲むと、仕事の話からプライベートの話まで多岐にわたる話題が飛び交う。
「上戸」の類語は?
文章の中で「上戸」という言葉が頻出してしまう場合や、この言葉では意味が伝わらない場合、類語を知っておくと便利です。「上戸」とあわせて、以下の言葉も覚えておきましょう。
酒豪(しゅごう)
【意味】
お酒をたくさん飲むことができる人、お酒に強い人を指します。
【使い方・例文】
・彼は酒豪で、どんなに飲んでも顔色一つ変えない。
酒豪は単にお酒を楽しむだけでなく、大量に飲むことができる能力を持つ人を指します。パーティーや宴会の場でよく使われます。
酒好き(さけずき)
【意味】
お酒が好きで、頻繁に飲む人を指します。
【使い方と例文】
・彼女は酒好きで、週末には必ず新しいバーを探索している。
酒好きは、お酒を楽しむこと自体が好きな人を表します。飲む量や強さには触れず、純粋にお酒を楽しむことが好きな人に使います。
飲兵衛(のんべえ)
【意味】
お酒をよく飲む人、特に大量に飲むことを好む人を指します。
【使い方と例文】
・彼は本当に飲兵衛で、毎晩遅くまで飲み続けている。
飲兵衛は、ややくだけた表現で、日常的にお酒を大量に飲む人を指します。親しい友人同士の会話でよく使われます。
これらの言葉は、いずれも「上戸」と同様にお酒を楽しむ人を指しますが、微妙に異なるニュアンスがあります。それぞれのシチュエーションに応じて使い分けると良いでしょう。