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商品を売り込むのはNG!ゲームのノウハウを用いた「LINE集客」5つの鉄則

2022.01.23

コロナ禍で人々の暮らしが大きく変化した。販売やマーケティングを行う立場としては、これまでの消費者へのアプローチ方法が通用しなくなり、「新しい集客方法」「新しい商品・サービスの導入」の必要性が出てきている。

特にオンライン化は多くの企業で実施されたが、人気SNS「LINE」を用いたアプローチ方法は注目されている。とはいえ、LINE集客は必ずしもうまくいくわけではない。そこで今回は、LINE集客の専門家に、LINE集客のよくある失敗と「人を夢中にする」ゲームのノウハウを用いたLINE集客術を解説してもらう。

LINE集客とは?

もはや、日本では老若男女問わず利用されているメッセージングアプリLINE。個人向けだけでなく。企業向けのアカウントもあり、アカウントを作ることでLINEユーザーにアプローチできる。日本におけるLINEの国内月間アクティブユーザーは約8,900万人(令和3年4月1日現在(確定値) 総務省統計局より)にも上り、これだけのユーザーとつながることが可能だ。

企業向けアカウントでは、友だち追加したユーザーにメッセージを送る機能があり、年齢層・性別・地域・友だちになってからの期間などのセグメント配信が可能。画像や動画の配信もできる。その他、タイムライン投稿やチャット機能、応答メッセージ、リッチメニューといった機能もある。

企業がLINEを利用することで、顧客との接触に活用することができる。

このLINEを使った集客に詳しい株式会社ジーストが、先日、LINE集客方法についてセミナーを開催した。そこで登壇していた代表の神馬豪氏は、LINE集客にはポイントがあるという。

【取材協力】

神馬 豪(じんば ごう)氏
株式会社ジースト代表取締役「チーム伝説の勇者」主宰
早稲田大学政治経済学部卒業後、一部上場大手ゲームメーカー2社で、事業戦略やマーケティング部門の責任者を歴任。300万本以上売れるメガヒットゲーム、20年以上続く人気ゲームなどに携わる中で、オリジナルのマーケティング手法・戦略構築手法を構築し、コンサルタントとして独立。
人を夢中にする「ゲームのノウハウ」を活用し、「面白さ」でお客さまを熱狂させる「集客と売上アップの仕組み」を構築するコンサルタントとして「ゲーム戦略R」「ゲーミフィケーションR」を学ぶ講座型コンサルティングを開催し、6年間での受講者数はのべ430名を超える。受講者からは年商2,000万円、3,000万円を超える専門家が数多く生まれている。
https://gst-j.com/

「LINE公式アカウント自体には、多くの人に知ってもらうための機能はありませんので、単にアカウントを作っただけでは集客につながりません。多くの人が、アカウントを作って登録してもらえるのをただ待っているだけになっているので、集客できない状況に陥ってしまいます。Instagram、Twitter、FacebookといったSNSでなどで告知をして、知ってもらうことが必要です。

LINE公式アカウントに登録してもらうためには、お客さまにとっての『メリット』が必要です。単に『登録してください!』と告知しても、登録することのメリットがなければいつまでも登録は増えていきません。特別な動画コンテンツ、割引クーポン、などお客さまのメリットを提供することが必要です」

よくあるLINE集客のNG行動

LINE集客は、ぜひ成功させたいものだ。まずはLINE集客の失敗につながってしまう企業がやってしまいがちなNG行動を、神馬氏に挙げてもらった。

1.1日に何通もメッセージを送る

「LINE公式アカウントは通知が表示されるので、メルマガなどよりもメッセージを開いてもらいやすいメディアです。そのため逆に、1日に何通もメッセージを送ったりすると、わずらわしく感じられてブロックされてしまいます。必死に告知しようとするあまり、メッセージを送りすぎてしまうと、多くの人にブロックされてしまい当然集客にはつながりません。お客さまに嫌がられない頻度でメッセージ送ることが必要です」

2.文章だけで伝えようとする

「LINEは文章を読むメディアというよりも、見るメディアです。ですので、文章だけで伝えようとすると、読んでもらえず、また面白いとも思ってもらえず、集客にはつながりません。画像や動画などを使って目を惹く、面白そうな場を作ることが大切です」

3.商品を売り込んでしまう

「儲かる、稼げるなどの売り込みが強いワードを使って、商品を売り込んでばかりいると、アカウントが『BAN』されることがあります。BANとはいわゆるアカウントの利用停止、凍結のことです。せっかく、友だちをたくさん増やしても、アカウントがBANされてしまうと、また一からのスタートになってしまいます。お客さまに嫌がられるような、あおる、売り込みをするような発信をしないことが必要です」

人を夢中にするゲームのノウハウを用いたLINE集客のポイント5つ

このLINE集客について、神馬氏は「ゲームのノウハウ」を用いた方法を提唱している。いったいどのようなものなのか。ここではポイントを挙げてもらった。

1.「楽しんでいただく場」にする

「LINE公式アカウントを、『お客さまに楽しんでいただく場』にする、ということが大切です。自分のビジネスの『楽しめる遊び場』のようなイメージです。直接商品とサービスを売り込むのではなく、LINEの中で、お客さまにさまざまなコンテンツや情報を楽しんでいただいたり、お客さまにアクションしていただいたりする中で、自然に自分のビジネスに関する体験をしていただくことで、商品・サービスに興味を持ってもらうことが重要です」

2.自社の「世界観」で統一する

「LINE公式アカウントを、自社の『世界観』で統一することが重要です。世界観というのは、『自社の価値観をお客さまに伝わるようにしたもの』です。ゲームでも世界観が大切です。ドラクエもファイナルファンタジーも、ゲームのルール自体は大きく変わりません。でも、ドラクエにはドラクエの、ファイナルファンタジーにはファイナルファンタジーの世界観があるから、ファンがたくさんいる魅力的なゲームになります。LINEも同様に、自社の世界観で統一して構築することで、多くの企業がアカウントを運営している中でも、興味を持っていただくことができます」

3.リッチメニューを有効活用する

「LINE公式アカウントは『リッチメニュー』と呼ばれる、画面下の画像形式のメニューを有効活用することが重要です。LINEユーザーは長文を読む習慣がありませんし、文章で商品の案内をするとどうしても売り込みに感じられます。ですから、画像形式のメニューを使うことが重要になります。ゲームのグラフィックがあると、視覚的に面白さが感じられます。画像形式のメニュー、リッチメニューを使うことで面白く、自然に商品に興味を持ってもらうことができます。

ですので、読んでもらうためにメッセージを配信するというよりも、メッセージを送ることでLINEを開いてもらい、リッチメニューを目にしてもらう、ことが大切になります」

4.診断や検定コンテンツを用意する

「LINE公式アカウントで、診断や検定を作り、登録したら診断や検定ができる、という仕組みにしておくと、登録数が増えやすくなります。人は、自分のタイプや自分の状況を知りたいと思うので、ゲーム感覚の診断や検定はついついやってみたいという人が多くなります。さらに診断結果に応じて、最適なコンテンツや商品を提案すると、次のステップに進んでいただきやすくなります。

例えば、『動物タイプ診断』のような診断を作り、自分がどの動物タイプかの結果が出る診断を作ります。集客法を販売する会社だったとすると、そして診断結果で、『あなたは「馬タイプ」です。「馬タイプ」の人は、スピードが速いので、Twitterで集客する方法が合っています。Twitterの集客法を学びたい方はこの動画を見てください』のような案内をすると、スムーズに動画に興味を持っていただけます」

5.クイズ大会を実施する

「お客さまにアクションしていただくことが、集客する上で重要になります。そのための有効な方法が『クイズ大会』です。自分のビジネスのジャンルに関する10問程度のクイズを出題し、回答していただきます。そして、全問正解などの方にプレゼントを差し上げます。クイズ大会を開催することで、お客さまに参加していただくこともできますし、自分のビジネスのジャンルについての興味度を高めることもできます。

同時に、正解数でお客さまの知識レベルを把握することができますので、そのレベルにあわせたコンテンツや商品を提案することで、より興味を持っていただくことができます」

LINE集客のベースとなる考え方

LINE集客のポイントが紹介されたが、これらのベースとなる考え方を改めて確認しておこう。

「LINE集客のポイントは『いかにお客さまに面白いと思っていただく遊び場を作るか』ということです。単に、文章で商品の案内をする、売り込みをするといったような使い方ではLINEの特性を活かすことはできません。LINE公式アカウントを一つの遊び場のようなイメージで活用することが大切です。LINEの中で、いろいろなコンテンツや情報を楽しんでいただきながら、自然に商品・サービスに興味を持っていただく、という発想が重要になります。そのために、先述の5つのような工夫を行うことが大切です」

LINEでの集客にこれから取り組みたい、もしくはすでに取り組んでいるが成果がなかなか見えないという人は、ぜひヒントにしてみよう。

取材・文/石原亜香利

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