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なぜ、日本の職場は世界一ギスギスしていると言われるのか?

2022.01.24PR

誰もが感じたことある疑問に答えを!「なぜ、日本の職場は世界一ギスギスしているのか」

親会社から出向してきた取締役が異動して、職場の空気が良くなった。

前任者は数字至上主義だったのに、新しい取締役はあまり数字にはうるさく言わない。その代わりに仕事の過程を大切にする。たった一人の異動で、会社の空気が変わって来たのを見て、改めて前は職場がギスギスしていたことがわかってきた。

なぜ、日本の職場は世界一ギスギスしているのかSBクリエイティブ発刊、定価990円)著者の沢渡あまねさんによると、日本の職場は世界一ギスギスしていて、人間関係、生産性、やりがい、満足度においてワーストワンだと言う。

出典:ISSP 2015

「コロナ禍以前と働き方が変わらない」、「誰に何を聞けばいいのかが分からない」「〇〇さんにしか分からない仕事がある」、「部署間の連携が取れない敵対している」などといった職場は危険信号らしい。思い当たる節がたくさんある!

今回は沢渡先生に職場がギスギスする原因と、それを一人の社員としてどう食い止められるかについて文章でインタビューをお願いしてみた。沢渡先生、よろしくおねがいします!

流動性が低いと理不尽と思われるカルチャーが温存

――自分の体験ですが、ギスギスした職場だったのに、そう感じなかったんですよ。意外と「うちは普通」と思っているギスギス会社の人は多いのではないでしょうか?

沢渡先生 流動性の低い職場や、新卒で初めて入った会社においては、ギスギスを感じにくい傾向にあると考えます。なぜなら、比較対象する組織がない状態でその組織にある意味馴染んでしまうからです。

その結果、明らかに無駄と思われる習慣や、理不尽と思われるカルチャーが温存されてしまうことがあります。やはり、ある程度の流動性や「他を知っている」人の参画は、組織をヘルシーに保つ上で重要だと思います。

旧態依然のマネジメントや働き方が問題

――新刊書ではギスギスの原因を1)旧態依然のマネジメントや働き方、2)旧態依然の職場環境、3)ジェネレーションギャップ、の3つをあげています。どれも問題だと思いますが、沢渡先生が一番問題視している原因は何でしょうか?その理由も教えてください。

沢渡先生 なんと言っても、1)旧態依然のマネジメントや働き方 であると考えます。日本のいわゆるレガシーな組織においては、社歴が長く古いベテランの人たちが組織内で権力を持ち、「自分たちが頑張ってきた」「自分たちも耐えてきた」マネジメントの仕方や働き方を最適化し強制してきた色が強い。その延長線上に、職場環境がアップデートされなかったり、新しい世代の価値観や「勝ちパターン」を拒否したりといったもろもろの問題が散見されます。

よって、旧態依然のマネジメントや働き方をアップデートする、あるいはマネジメントそのものの定義を改め、マネジメントする人を入れ替える。そのくらいのドラスティックな変革が求められます。

小さな成功体験の積み重ねがギスギスの改善に

――なるほど!考えさせられますね!ほとんど組織の問題で、トップのリーダーシップが必要な課題だと思いますが、いち個人として改善に向けてできることは何かありますか?

沢渡先生 もちろんあります。まずは、あなたの半径5メートル以内の、そうですね、それこそチーム単位での問題・課題に名前をつけて共感者を見つけるところから始めてほしいです。

例えば、他部署からの問い合わせ対応で残業が多い、仕事の属人化がひどく休みをとることができない、そのような泥臭い問題・課題でかまいません。こうした問題・課題は、あなたが日々リアルに感じている身近な組織課題であり、小さな経営課題です。

このような身近なかつリアルな問題・課題の共感者や理解者を得て、できる範囲で小さな改善に取り組んでみる。その成功体験や成長体験が、あなた自身のリーダーシップやファシリテーション能力向上につながりますし、チームを成長に導くことができます。

半径5メートル以内から景色を変えよう!

なぜ、日本の職場は世界一ギスギスしているのかSBクリエイティブ発刊、定価990円)

――この本ではコロナ禍で変化した働き方改革が、組織を大きく変える可能性があることを主張されています。コロナ禍という試練を良いチャンスに変えるきっかけにできる会社と、そうでない会社の差は、一体どこにあるのでしょうか?

沢渡先生 視野の高さと視座の高さの差にあると考えます。大雑把な言い方をすると、それでも変わろうとしない会社は未来志向でない。

今のコンフォートゾーン(心地いい仕事のやり方や環境)や、過去の勝ちパターンに安住していて、未来の発展や次の世代の成長に目を向けていない。そのような近視眼的かつ過去ベクトルの会社に身を置き続けることは、あなた自身の大きな成長リスクです。

会社の視野と視座を見極め、あなたがその会社で頑張るか、転職するか、あるいは起業するか、考えるよいチャンスではないでしょうか。 

――最後に@DIME読者の皆さんにエール&アドバイスをお願いします!

沢渡先生 自ら行動を変え、景色を変え続けることのできる人は、これからの時代間違いなく強いです。多くの人たちが思考停止、行動停止している世の中だからこそ、主体的に考え、主体的に行動し、主体的に変化を起こせるマインドやスキルは宝。まずは、あなたの身の回り、半径5メートル以内から景色を変えてみましょう。景色を変えれば、組織は変わる。

景色変えていこうぜ!

――ありがとうございました!

沢渡先生の「職場のギスギスを未来志向で解消していくためには、若い世代に照準を合わせて組織をアップデートしていく。それしか方法はないと考えます」という言葉が胸に刺さった。これまであまり深く考えなかった「本当に働きやすい職場づくり」について、もっと真剣に取り組んでいくべきだと教えてもらった。

著者紹介


沢渡 あまね(さわたり・あまね)

作家/ワークスタイル&組織開発専門家。 あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOO顧問/株式会社なないろのはな 浜松ワークスタイルLab所長/ワークフロー総研フェロー。 日産自動車、NTTデータにて、情報システム・広報・ネットワークソリューション事業部門などの経験を経て現職。 350以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演を行う。 主な著書に『バリューサイクル・マネジメント』『どこでも成果を出す技術』『職場の科学』『職場の問題地図』『マネージャーの問題地図』『業務デザインの発想法』『仕事ごっこ』がある。 #ダム際ワーキング 推進者。

https://www.amazon.co.jp/dp/4815610770

文/柿川鮎子

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